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学校現場の7割がWi-Fi改善を要望、バッファローがICT環境に関する調査結果を発表
2025年9月17日 12:03
株式会社バッファローは、教育委員会に所属するICT担当者86人を対象に行った「学校現場におけるICT活用とネットワーク環境」に関する調査結果を2025年9月17日に発表した。
同調査では、70.9%の担当者が学校のWi-Fi環境に改善の必要性を感じていると回答している。
特に「一人一台端末を使用する際に通信が不安定になる」という課題が55.7%で最多を占めた。また「一斉に動画視聴をすると再生速度にばらつきが出る」(44.3%)や「オンライン授業で映像や音声が途切れる」(34.4%)といった具体的な問題も挙がっている。
ネットワーク機器の保守・管理に関しては、69.8%がソフトウェアやクラウドによる集中管理サービスを利用していると回答した。
一方で、ネットワーク機器の集中管理サービスを利用している人の46.7%が「ライセンスの更新費用が高く、継続に課題を感じている」と回答。続いて「複数メーカーの機器を一元管理できず、管理が煩雑」が38.3%、「サポート体制が不十分で、トラブル時の対応に不安がある」が31.7%となっている。
ネットワーク機器の集中管理サービスを利用していない人に理由を聞いたところ、「初期導入費用の高さ」や「更新費用の継続負担」が38.5%、「操作や設定に専門知識が必要で、対応できる人材がいない」(30.8%)などが挙げられた。
ネットワーク機器の更新で重視する機能や仕様に関する設問では、「セキュリティー機能の高さ」(52.3%)、「多台数接続時の通信安定性」(48.8%)、「通信速度の速さ」(48.8%)という回答が上位となっている。
ネットワーク機器の更新を検討する場合の財源を聞いたところ、「自主財源」が35.0%、「活用可能な補助金(今後発表された場合)」が26.7%、「ネットワークアセスメント補助金」が18.6%となり、補助金の活用も検討されていることが示された。
ネットワーク環境の調査分析である「ネットワークアセスメント」については、40.6%が実施済み、32.6%が実施予定と回答し、現状把握と改善に向けた動きが進んでいることがうかがえる。
今回の調査により、GIGAスクール構想による一人一台端末環境が整備された後も、通信の安定性や管理コストといった課題が現場に残されていることが浮き彫りになった。
バッファローは、多台数接続時でも安定稼働するネットワーク機器の利用やライセンス費用を抑えた機器集中管理サービス、現状を正確に把握するためのネットワークアセスメントサービスの活用などにより、持続可能なICT教育基盤の整備を行うことが重要と指摘している。
調査名称:学校現場におけるICT活用とネットワーク環境に関する調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2025年8月22日〜同年8月26日
有効回答:教育委員会に所属しICT関連業務に携わる人86名
※合計を100%とするため、一部の数値について端数を処理しており、実際の計算値とは若干の差異が生じる場合がある