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楽天ブックス、読書感想文に関する調査結果を発表──AI活用には半数以上が反対
2025年7月18日 10:30
楽天グループ株式会社は、オンライン書店「楽天ブックス」において、小学生の読書感想文に関する調査結果を2025年7月17日に発表した。
この調査は、小学生の子供を持つ楽天ブックスのユーザー1,348人を対象に実施したもので、読書感想文が夏休みの宿題として出る頻度や、親世代と現在の違い、AIなどのツール利用への意識などをまとめている。
調査エリア:全国
調査対象者:「楽天ブックス」ユーザー
回収サンプルサイズ:1,348サンプル
調査期間:2025年6月13日(金)~2025年6月22日(日)
調査実施機関:「楽天ブックス」
※同レポートでは小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計値が必ずしも100%とならない場合がある
調査によると、読書感想文が夏休みの宿題に「毎年出る」と答えたのは約4割で、「出ない」「ほとんど出ない」とした回答も約4割に上った。読書感想文用の本を選ぶ方法では、「公共の図書館で選ぶ」が最も多く37.1%となった。
また、読書感想文が「苦手」だとする子供を持つ保護者は全体の約6割にのぼり、「文章作成のサポート」が役に立つと考える人が8割以上に達した。親の支援状況については、「かなり手伝う」(28.1%)と「少し手伝う」(29.1%)の合計が過半数を占めており、家庭での支援が重要であることがうかがえる。
親世代との比較では、44.9%の保護者が「とても変わったと思う」「少し変わったと思う」と回答。特に、「出題の頻度が減った」と感じる人が52.6%で最も多く、「本選びの自由度が上がった」などの回答も見られた。
一方で、読書感想文へのAIツール活用については、「反対」「どちらかというと反対」が全体の約6割となり、「自分で考える力が身に付かないから」といった意見が多く寄せられている。
同調査では、小学生におすすめの本として『モモ』『赤毛のアン』『エルマーのぼうけん』を紹介しており、名作を通して子供たちの読書意欲を高める意図がうかがえる。
『モモ』(出版:岩波書店)
著:ミヒャエル・エンデ(著)、大島かおり(訳)
内容紹介:町はずれの円形劇場あとに迷いこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気持ちになるのであった。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄る……。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上におすすめ。
『赤毛のアン』(出版:新潮社)
著:モンゴメリ(著)、村岡花子(訳)
内容紹介:ちょっとした手違いから、グリン・ゲイブルスの老兄妹に引き取られたやせっぽちの孤児アン。初めは戸惑っていた2人も、明るいアンを愛するようになり、夢のように美しいプリンス・エドワード島の自然の中で、アンは少女から乙女へと成長してゆくー。愛に飢えた、元気な人参あたまのアンが巻き起す愉快な事件の数々に、人生の厳しさと温かい人情が織りこまれた永遠の名作。