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ランドセルの中身、重すぎる?土屋鞄が保護者662人に調査
2025年4月18日 12:03
株式会社土屋鞄製造所は、小学1年生~6年生の子供がいる家庭を対象に実施した「学校に持っていく荷物」のアンケート調査を実施し、2025年4月17日に調査結果を発表した。
【調査概要】
調査対象:小学生の子供を持つ保護者662名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年9月26日〜9月30日
調査機関:株式会社土屋鞄製造所
教科書とノートを何冊持ち歩くかと、多い日で何冊程度になるかいう設問では、「3冊以上~5冊未満」と回答した保護者が38.4%で、33.1%以上の人は「5冊以上」と回答した。1冊あたり約200gと換算した場合、紙教材だけで1kg以上を背負って通学している子供が多いことがうかがえる。
通学に使うランドセルやリュックが重い理由を聞いたところ、最多の回答は「教科書をたくさん持って行くから」(49.7%)で、次いで「曜日によって荷物が多いから」(39%)、「ノートをたくさん持っていくから」(28.2%)という回答が上位を占めている。
何曜日の荷物が特に重たいかという設問では、「月曜日」が41.1%、「金曜日」が27%という結果となっている。保護者からは「金曜日に上履きや体操着などを持ち帰って、月曜日に持って行くから」という回答が多く、「パソコン・タブレット端末を使用した授業をしている」という回答は約9割を占めた。
パソコンやタブレット端末の持ち帰りを聞いたところ、「毎日持ち帰っている」と「曜日によって持ち帰っている」の合計が71.5%で、7割以上が1kg前後する端末を持ち帰っていることが判明した。理由としては「家庭学習のため」「家で充電するため」といった回答が多い。「学校に置いたまま」は、全体で23%にとどまっており、特に5年生と6年生は「毎日持ち帰る」の回答率が高い。
一方で、必要なもの以外を学校に置いたままにする「置き勉」については、(学校が)「推奨していない」が15.9%で、「推奨しているが家庭学習のため教科書を持ち帰っている」「推奨しているが家庭学習のためPCやタブレットを持ち帰っている」の合計が約27%と3割弱を占めており、多くの荷物を持ち帰る小学生の習慣が続いていることがわかる。
最後に通学手段を聞いたところ、8割以上が徒歩での通学と回答。通学時間は「15分以内」が過半数を占めるが、4割の児童は16分以上かけて通っており、荷物の重さが身体への負担となっていることがうかがえる。特に、東北地方は「16~20分」が最多で、約3割の児童が長い時間をかけて通っていることが判明した。
土屋鞄は、置き勉は推奨されているものの、家庭学習による持ち帰りや必要な荷物の多さにより、デジタル教科書化や自治体・学校ごとの置き勉の認識や学習環境がそろわない限り、小学生の荷物は増える傾向にあるとまとめている。
土屋鞄では、こうした現状から荷物の増加に対応できるよう、より大容量かつ丈夫で軽いランドセルを設計し、背負い心地の向上に取り組んでいる。重たい荷物を背中側に収納する工夫のほか、成長に合わせた肩ベルト穴の調整など、背負い心地をよくする方法を提案。肩パッドや背中パッドといったサポート用品の展開により、子供たちの通学をより快適にする工夫を進めているという。