ニュース
約9割の保護者が「PTAの役員が負担」と回答、明光義塾調べ
2025年2月28日 17:00
株式会社明光ネットワークジャパンは、PTAに加入経験のある小中学生の保護者980名を対象に「PTAに関する意識調査」を実施した。その結果、約9割の保護者がPTA役員の活動に負担を感じていることが明らかになった。
<調査概要>
調査対象 PTAに加入したことがある小学4年生から中学3年生の保護者980名
調査期間 2025年2月10日~2025年2月12日
調査方法 インターネットリサーチ調べ
PTAは、子供の健全な成長と教育環境の向上を目的に、保護者と教職員が協力して運営する団体として重要な役割を果たしてきた。しかし、保護者の労働環境の変化や家族構成の多様化、人口減少などの影響などにより、活動の継続が困難となるケースが増えている。
PTA役員の経験がある小中学生の保護者480名に、活動の負担感を聞いたところ、「非常に大きな負担を感じている」が35.2%、「ある程度負担を感じている」が53.1%で、合計88.3%の保護者がPTA役員の活動に負担を感じていることが明らかとなった。
PTAの加入経験がある小中学生の保護者980名を対象に、PTA役員の経験を調査した結果では、49.0%が「役員になったことがある」、51.0%が「役員になったことがない」となり、約半数の保護者がPTA役員を経験していることがわかった。
PTA役員の経験について聞いたところ、46.3%が「役員を経験して良かった」(良かった:12.3%、どちらかというと良かった:34.0%)と回答。約半数の保護者は、PTA役員の経験を前向きに捉えている。
PTA役員を経験して良かった点としては、「保護者間のネットワークが広がった」(43.2%)が最多で、次いで「学校運営への理解が深まった」(40.5%)、「子供の成長を間近で感じられた」(35.1%)などの理由が挙げられた。
次に、PTAの必要性について尋ねたところ、34.7%が「必要だと思う」(必要だと思う:7.9%、どちらかというと必要だと思う:26.8%)と回答した。一方で、51.4%が「不必要だと思う」(不必要だと思う:29.6%、どちらかというと不必要だと思う:21.8%)と回答し、PTAに加入したことがある保護者の半数以上が、PTAを不要と考えていることが判明した。
PTA役員経験の有無によるPTAの必要性に対する意識の違いを比較したところ、役員経験者の43.7%が「必要だと思う」(必要だと思う:12.5%、どちらかというと必要だと思う:31.2%)と回答している。一方、役員未経験者では26.0%が「必要だと思う」(必要だと思う:3.4%、どちらかというと必要だと思う:22.6%)にとどまっており、PTA役員を経験した保護者の方が、PTAを必要と考える傾向が強いことがわかる。
最後に「PTAが必要」と回答した保護者340名を対象に、その理由を調査した結果、最多回答は「学校行事のサポート」(43.2%)、次に「学校と家庭の連携強化」(33.2%)、「子供の健全な成長を見守る体制づくり」(32.1%)、「学校と地域をつなぐ橋渡し役」(32.1%)が上位にランクインした。
明光ネットワークジャパンは、今回の調査結果が現代に適したPTAの在り方を考える一助となることを期待している。なお、詳細な調査結果は、同社が運営する教育情報サイト「明光プラス」で確認が可能だ。