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小学生向け探究授業を青学で4日間実施、STEAMS LAB JAPAN

大人が伴走してすべての決定を子供に委ね、問題解決のプロセスをサポート

サンフランシスコから2名のゲスト講師を招き、STEAMS LAB JAPAN株式会社が4日間のサマースクールを青山学院初等部で開催

STEAMS LAB JAPAN株式会社は、2024年8月12日から4日間にわたり、青山学院初等部でティンカリング・サマースクールを開催した。同イベントは、青山学院大学 地球社会共生学部との共同企画であり、アメリカ・サンフランシスコから2名のゲスト講師、Gever Tulley氏とMatt Brocchini氏を招待。ティンカリング・スクールのメソッドを実践した。

ゲスト講師による説明

ティンカリング(tinkering)とは、もともと「修理屋」を意味する「tinker」から派生した言葉で、身の回りのものをいじくりまわしながら、試行錯誤を通じて課題解決を図る活動を指す。同アプローチは、STEAM教育の重要な要素を含んでおり、創造的思考や問題解決力を養う手段として注目されている。

同サマースクールでは、子供たちが自らの手で物を作り上げながら非認知能力を高めることを目的とし、「火星へ行こう(Mission to Mars)」というミッションのもと、火星での生活に必要な「乗り物」「住居」「循環型農園」「宇宙服」を製作するプロジェクトに取り組んだ。

ゲスト講師と子供たち

初日は、安全に工具を使うための講習から始まった。子供たちはチョップソーやスクリュードライバーといった工具を使う方法を学び、初めは音や匂いに驚いていたが、次第にこれらの工具を安全に使いこなすスキルを身に付けていった。

ゲスト講師が道具の使い方を指導

プロジェクトの期間中、子供たちは自ら考え、ほかの参加者と協力しながらミッション達成を目指した。大人は子供に指示せず、すべての決定を委ねることで、子供たちが自主的に問題解決を図るプロセスをサポート。保護者は、子供に対して「答えを教えない」「指導しない」「過剰に励まさない」という方針のもと、子供たちの自主性を尊重して見守った。

最終日には、保護者を迎えて発表会を実施。子供たちが作り上げた成果物は、大人たちが想像していた以上に大がかりで、創造性に富んだものとなった。

発表をする子供たち
子供たちが作り上げた成果物

同プロジェクトに参加した青山学院大学地球社会共生学部の学生は、子供たちと4日間を過ごして、発見や創造のプロセスを共有し、子供たちの成長の瞬間に立ち会った。参加学生の一人は、この経験をきっかけに、サンフランシスコのBrightworks校で学びを深めることを決意したという。