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アライドテレシス、教育機関のネットワーク環境の分析・調査サービスを提供開始

ネットワーク専業メーカーのアライドテレシス株式会社は、教育機関を対象にネットワーク環境の分析・調査を実施する「ネットワークアセスメントサービス」の提供を開始した。

背景として、GIGAスクール構想開始から数年が経ち、2023年2月に発表された文部科学省の「校内通信ネットワーク環境整備等に関する調査」では、ネットワークの遅延や不具合などが課題と報告されている。さらに今後、デジタル教科書の導入や、文部科学省CBTシステム(MEXCBT)による全国学力・学習状況調査、動画教材やクラウドベースでのデジタル教材の充実化、クラウドベースの次世代型校務システムの導入を進めていく中で、大容量の通信が発生することが想定されるという。

この問題に対して、文部科学省は2023年2月5日に「通信ネットワーク環境の評価(アセスメント)の実施について(依頼)」として、ネットワーク診断実施に対する補助を行うことを発表。現在、「ネットワークアセスメント実施促進事業」として令和5年度の補正予算が成立し、令和6年度の概算要求内で検討が進められている。

そこでアライドテレシスは、令和5年度と6年度の補助金に対応したメニューをラインナップした「ネットワークアセスメントサービス」の提供を開始した。

ネットワークの課題としては次のようなものが想定されている。

  • 無線LAN通信(Wi-Fi)が不安定
  • 同時接続に時間がかかる/動画視聴をすると通信が固まる
  • 通信帯域の不足
  • 電波が届かない場所がある
  • 管理者不在でトラブルの原因がわからない
  • 機器のリプレースに向けて現状を把握したい

これに対してアライドテレシスは、ネットワーク専業メーカーとしての経験とノウハウをもとに、ヒアリングから、各種診断、分析、原因特定、報告、対策の提案までを一貫して実施する。

具体的には以下のようなサービスからなる。

●構成調査/現状のヒアリング

ヒアリングシートに沿って顧客の現状のネットワーク構成や機器設定、課題について聞く。さらに、ヒアリングの内容に基づいて問題の原因と考えられる要素を特定し、必要な調査内容を検討する。

●無線LAN調査

無線LAN環境の設計、運用状況について調査する。近隣からの電波干渉の有無や電波の到達エリアを把握することで、アクセスポイントの台数と設置場所が適切かを判断し、無線LAN設計の改善につなげる。

●通信の遅延測定

通信の遅延が起きている箇所を調査・特定する。学内ネットワーク、インターネット回線、特定のWebサイトなど、ボトルネックとなっている箇所と通信品質を可視化し、傾向を把握する。

●トラフィックの可視化

ネットワーク上の通信の詳細を調査・可視化する。通信量の多い時間帯やよく使われているアプリケーション、送信元から送信先への経路を把握することで、ネットワークをより効率的に活用するための見直しをする。