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デジタル・シティズンシップ教材「DQ World」に関する効果報告レポートを公開

サイバーフェリックス、児童生徒13,665名を対象に実施

サイバーフェリックス、EdTech導入補助金2022による導入効果を一般公開

デジタル・シティズンシップのオンライン教材「DQ World」を提供する株式会社サイバーフェリックスは、2022年6月から23年3月にかけて、経済産業省の令和3年度補正 学びと社会の連携促進事業費補助金(以下、EdTech導入補助金2022)の支援を受け、同教材を実証導入した全国8自治体(小学校49校・中学校17校)における効果報告レポートを公開した。小学3年生~中学3年生の13,665 名児童生徒がDQ Worldに取り組んだものとなる。

DQ Worldは、デジタル・シティズンシップを扱うオンライン教材で、アニメーションやクイズ、キャラクターとの擬似チャットを通じて楽しく学ぶことができる。児童生徒がDQ Worldでの学習を修了するとスコアに基づく2種類のレポートが発行されるほか、学校向けに提供する「DQスクールパッケージ」では、授業で利用できる指導書やワークブックが含まれている。

今回の効果報告レポートは、DQ Worldを導入した学校の児童生徒と教員を対象に事前と事後でアンケートを実施し、その結果を基に効果を分析した。

児童生徒の学習に関する効果測定では、インターネット上でのトラブルに直面する児童生徒の数が学習開始前は、アンケート回答者全体の4割以上いたが、学習後は2割以下まで減少した。また、その2割の児童生徒の中で、「トラブルは続いているものの改善していると感じる」と回答したのは6割になり、全体の傾向として学習したことがトラブル改善につながっていることが伺えた。

また、学習前の定性コメントではICTの使用に対して、「怖い」「許可のない」という言葉が見られたが、学習後は「情報や嘘」を見極め、ICTを「正しく」 使うといった言葉が頻出し、意識の変化が垣間見られた。

教員からは「クラス内でふざけて写真などを撮影しようとした生徒に対して、互いに注意し合う場面があった」や、「写真を掲載するときにプライバシーを意識するようになった」など、日常に関わるプライバシーの保護に関する分野で具体的な児童生徒の言動変化も報告された。

教員が抱える課題点に関する効果測定では、事前アンケートで教員全体の98.5%が、情報モラル教育やデジタル・シティズンシップ教育への取り組みについて、学習時間と授業準備の時間の確保や、デジタル・シティズンシップ教育の専門性に対する不安を回答していたのに対し、事後アンケートでは、87.7%の教員が上記の課題を解消できたと回答。約半数近くの導入校で、学校や家庭のすきま時間で個別学習が実施され、約半年で、約76%の学校で1~3時間程度学習時間の確保に繋がった。

株式会社サイバーフェリックスは、デジタル・シティズンシップ教育に力を入れていく学校や自治体のサポートに向けて、DQWorld を1年間無償で利用できる2023年度実証実験プログラムを実施。現在、申し込みを受け付けている。