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Classiとトモノカイ、高校「探究」で指導や評価のサポートを強化

専門分野持つ大学生が一次評価し教員の負担軽減へ

SchoolTech事業を展開するClassi株式会社は、2022年9月より、教育プラットフォーム「Classi(クラッシー)」において、株式会社トモノカイとともに、2022年度から必修科目となった高等学校の「総合的な探究の時間」(以下、探究)の指導や評価のサポートプログラムを開始すると発表した。大学生が探究指導を支援するトモノカイと連携しながら、指導内容の充実と教員の評価負担の軽減をめざす。

学習指導要領の改訂に伴い、2022年度より探究が必修科目として始まった高等学校。探究は「自己の在り方や生き方、キャリア形成の方向性と関連付けながら課題を発見し、問題解決するための資質・能力を身に付けること」を目的にしており、生徒たちは自らの興味関心に沿ったテーマを設定した上で課題を考え、解決を模索、研究していく。

科目にとらわれない総合的・横断的な力を養うことへの期待が高まる一方で、学校現場からは「生徒の探究テーマに沿った指導が難しい」「評価が難しい」といった不安の声があがっている。特に評価については、共通の学力テストを実施せず、生徒一人ひとりが異なる活動に取り組む中で学習状況の過程を評価する必要があり、教員の負担が課題となっている。

トモノカイではこれまでも学生メンターを派遣し、「Classi(クラッシー)」を活用した放課後の学習支援を行なってきた。今回の連携では新たに生徒たちの探究活動を支援。具体的には、学生メンターが学習の経過をチェックし、アドバイスした内容をClassiに登録、生徒も質問や相談内容を書き込み、コミュニケーションをとりながら指導内容の記録を蓄積していく。教員はそれらの記録を確認し、学生が一次評価した内容を教員に伝え、それをもとに教員が生徒に指導や最終評価を行なう。

これにより、生徒はオンラインで、医学や法学など幅広い専攻分野を持つ大学院生や、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)・スーパーグローバルハイスクール(SGH)で探究活動を過去に経験した大学生など、学生メンターに気軽に質問、相談が可能となる。一方で教員は、メンターを担当した学生が生徒の活動を一次評価することで、指導要領で推奨される「多面的な評価」と「学習状況の過程の評価」を補うことができるとしている。