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「マインクラフト/ザ・ムービー」の試写会に息子と行ったら「マイクラあるある」で創作意欲がMAXに!

映画「マインクラフト/ザ・ムービー」が4月25日より全国公開

子供たちに人気の「マインクラフト」を実写化した映画「マインクラフト/ザ・ムービー」が、ついに2025年4月25日(金)から全国で公開される。制作発表から大きな話題を集めた本作。公開前に試写を鑑賞した筆者が、親子で楽しめる本作の見どころを紹介しよう。

想像力でマイクラの世界をサバイバル、ゲームの世界に飛び込もう

「マインクラフトって、どんなゲーム?」と問われたら、その答えは「プレーヤーの数だけ無限にある」となるだろう。広大なワールドでは建築はもちろん、ひたすら採掘するのも冒険するのも自由! 四角いブロックを組み合わせて、大人も子供も創造力を発揮できる。「それを実写化するとどんな内容になるのか?」、多くのマイクラファンが気になっているのではないだろうか。

映画の主人公・スティーブを演じるのは、ジャック・ブラック。「スクール・オブ・ロック」や「ジュマンジ」シリーズなどの代表作で知られる、ハイテンション&ユニークな演技と美声(!)で、オープンワールドを自在に駆け巡る。

物語は、炭鉱への憧れを抱きながら、退屈な毎日を送っていたスティーブが、鉱山で謎のキューブを採掘することから始まる。たった一人、マインクラフトのワールドに転送されてしまった彼。さぞかし心細いことだろう……と心配する間もなく、四角いブロックで次々と巨大な建物を創造していく。野生のオオカミを友に、“クリエイティブ”な生活を満喫するスティーブ。しかし、彼の前に「創ることを禁止した」ネザーの住人たちが立ちはだかる。

マイクラではおなじみの四角い月やオオカミの毛並みをリアルに再現

スティーブに続いて転送されたのは、「元人気ゲーマー」のギャレット、改造が得意な少年ヘンリーと姉のナタリー、二人を見守る移動動物園の園長・ドーンの4人だ。彼らはスティーブと協力しながら、マイクラの世界をサバイバルしていく。

(写真左から)ナタリー(エマ・マイヤーズ)、ドーン(ダニエル・ブルックス)、ヘンリ―(セバスチャン・ハンセン)、ギャレット(ジェイソン・モモア)

小5の息子と親子で満喫、観たら「作りたい」気持ちがあふれてきた!

試写会では、マイクラ歴6年になる小5の息子と一緒に2D字幕版を鑑賞。マイクラでおなじみの癒されるBGMと共に、スクリーンに広大なワールドが出現すると、一気に高揚感に包まれる。息子が観るのを楽しみにしていたという、ミツバチの「ブーン」という羽音や毛並み、触覚の動きがリアルで、まるで自分もマイクラの世界に飛び込んだような気分に。ゲームではなかなか遭遇できない野生のピンク羊のモフモフ感やスティーブがオオカミに骨を与えてペットにするシーンなど、マイクラ好きのツボを刺激するポイントが満載! ここからは、著者お勧めのポイントを3つに絞って紹介する。

映画のトレイラーに登場し、「かわいい」と話題になったミツバチ

お勧めポイント① 建築に作業台、とにかく再現度が高い

マイクラといえば四角いブロックだが、それをどう再現するかは実写化における大きな注目ポイントだ。例えば、ゲームで木を彫ると木のブロックが手に入るが、その様子もユニークに再現されていた。

空中に浮いた「木」ブロックを手に取るヘンリー。木材の入手方法を知り、建築を始める

作中、スティーブが高速でブロックを積み上げるシーンでは、「ポンポンポン!」とテンポの良い効果音と共に建築が出来上がっていく。さらに、クラフトに不可欠な重要アイテム・作業台も注目ポイントだ。ゲームと同様、素材アイテムを決められた場所に並べると、さまざまなアイテムを作成できる。ダイヤモンドの剣など、ゲームでおなじみのアイテムを作成するシーンは、「すごい! こうなっていたのか」と思わず感動するリアルさだったので、ぜひ劇場で確かめてほしい。

ちなみに、ヘンリーは現実の世界でもロケットを自作する物作りの天才。非現実的な展開に戸惑う大人たちを尻目に、“Potato Launcher”(ポテトランチャー)を作業台で作り上げる。子供ならではの自由な発想力と、順応性の高さに、「これもマイクラあるあるだなあ」と思わずクスっとしてしまった。現実の世界でも、子供たちは大人が驚くスピードで、建築術やプログラミングを習得するからだ。このPotato Launcherは、マインクラフト マーケットプレイスでアドオンを入手可能となっており、鑑賞後のお楽しみ要素として用意されているのがうれしい。

映画に登場する敵・ピグリンやアイテムが、「MINCRAFTムービー:アドオン」として配信されている(MINCRAFTマーケットプレイスサイトより)

お勧めポイント② 困難な状況を想像力で打破する、型破りなキャラクターたち

映画では、スティーブをはじめ、個性的なキャラクターが大活躍する。筆者親子のお気に入りは、ピンクのライダースジャケットがトレードマークのギャレットだ。ゲームマニアで、「こじらせた言動」が多いが、憎めない人物。女性陣によるツッコミと、スティーブとの絶妙なコンビネーションは必見だ。スティーブとギャレットが「エリトラ」で空を飛ぶシーンでは、親子そろって大爆笑。このシーン、子供はみんな大好きなはず。

スティーブとギャレットのコンビネーションに注目

また、保護者目線で感情移入するのは、ナタリーとヘンリーの関係性。発明家を夢見るも、大きなトラブルを起こす弟を心配するナタリーと、失敗によって自信をなくすヘンリー。「夢は尊重したいが、つい心配で口を出してしまう」そんなナタリーの気持ちに、とても共感してしまう。一方、現実の世界で窮屈な思いを抱えていたヘンリーが、破天荒なスティーブの影響を受けながら、活躍していく姿に胸が熱くなった。モンスターたちの襲撃に、武器を作り創造力で困難を乗り越えていく姿が何とも頼もしい。

ピグリンたちの襲撃を、創造力で迎え撃つ

お勧めポイント③ 観たら「作りたくなる」、親子の会話も盛り上がる

マイクラを始めた6年前、筆者は幼稚園年中の息子と手探りでプレー……。本作を観ながらそんな当時のことを懐かしく思い出した。物語の序盤、マイクラの世界に転送されてすぐ、初めて夜を迎えるシーンがある。襲い来るゾンビ&クリーパーから逃れて、急ごしらえの拠点に避難するヘンリーたちの姿に、「自分たちも、最初はパニック状態だったな」とニヤニヤ。鑑賞後、息子と「ゾンビがリアルで怖かった」と感想を語り合いながら、「あのときは、穴を掘って朝を待ったね」と振り返るのも楽しかった。クリーパーやTNTの爆破シーンでは、ネザーでベッドを出して、訳もわからず爆発してしまったときのことを思い出した。

一方、息子は見終わってすぐに「すごく面白かった! 何回も観たい」と大興奮。「早くマイクラがしたい」と、帰宅早々に「溶岩チキン」を作り始めた。「溶岩チキン」は、映画の中でスティーブが作成した「溶岩式焼き鳥自動製造機」。スイッチを起動すると、上からニワトリが溶岩に落ちて、たちまち「焼き鳥」が提供される仕組みになっている。

映画のトレーラーにも登場する「溶岩チキン」

息子も早速、レッドストーン回路を使って再現していた。

筆者の息子作「溶岩チキン」、上に乗っている大きなニワトリも再現
レバーを押すと、溶岩にニワトリが落ちて、チェストに「焼き鳥」が追加される

ちなみに溶岩チキンは、特別な効果を持つ食糧アイテム「溶岩チキンアドオン」として配信されている。食べるとどうなるのか? 映画のシーンと見比べながらぜひ楽しんでほしい。

「溶岩チキンアドオン」(MINECRAFTマーケットプレイスサイトより)

映画を観てすぐに「作りたい」という気持ちが自発的に湧いてくる。そんな息子の姿に、「これこそがマイクラの魅力だな」とあらためて実感した筆者。息子に「どうやって作ったの?」と聞くと、うれしそうに仕組みを説明してくれた。日々、マイクラに没頭する子供の姿を眺めることはあっても、何を作っているのかを詳しく聞く機会は少ない。映画の鑑賞後に共通の話題で盛り上がった後、親子でゲームを楽しめるのもマイクラならではの体験だろう。

同作は、通常の2D上映に加え、マイクラのキャラクターたちが飛び出す映像体験が特長的な3D、映画のシーンに合わせて座席が動き、水しぶきや風などの特殊効果が体感できる4D上映が提供される。また劇場によっては、IMAX、Dolby Cinema(ドルビーシネマ)、ScreenXなど特別な音響・画面での上映も行われる。さらに、吹き替え版は、スティーブ役の山寺宏一氏を中心に生見愛瑠氏、狩野英孝氏、HIKAKIN氏、SEIKIN氏、ドズル社のメンバーなど豪華な顔ぶれがそろった。親子での鑑賞や、劇場初体験という子供にもお勧めしたい。

『マインクラフト/ザ・ムービー』概要
原題:A MINECRAFT MOVIE
キャスト:ジェイソン・モモア、ジャック・ブラック、エマ・マイヤーズ、ダニエル・ブルックス、ジェニファー・クーリッジ、セバスチャン・ハンセン
監督:ジャレッド・ヘス
配給:ワーナー・ブラザース映画

●映画『マインクラフト/ザ・ムービー』予告1 2025年4月25日(金)公開

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本多 恵

フリーライター/編集者。コンシューマーやアプリを中心としたゲーム雑誌・WEB、育児系メディアでの執筆経験を持つ。プライベートでは幼稚園児&小学生の母。親目線&ゲーマー視点でインクルーシブ教育やエデュテインメントを中心に教育ICTの分野に取り組んでいく。