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児童生徒の87.6%が「英語を話す力の向上」を実感、沼津市の取り組み

静岡県沼津市が、外国人講師とオンラインで英会話をやりとりする「パフォーマンス・デイ」の取り組みを発表(出典:沼津市役所、以下同じく)

静岡県沼津市は、小中学校で児童生徒を対象に実施している英語教育の取り組み「沼津市統一パフォーマンス・デイ」の成果を2026年11月2日に発表した。

沼津市では、教育基本構想に「グローバルな視点を持つ人の育成」を掲げ、発達段階に応じた体験型の英語教育を進めている。その取り組みの1つが、2022年度から実施している沼津市統一パフォーマンス・デイだ。

沼津市統一パフォーマンス・デイは、市内全公立中学校の生徒がChromebookを使って初対面の外国人講師であるOnline Language Teacher(OLT)とオンラインで英語の対話を行う取り組みだ。あらかじめ暗記した英文を発表するのではなく、相手の質問に答えたり、自分から質問したりしながら、その場で会話を続ける「即興のやりとり」の力を育てることが目的。

実施時期は例年9月から2月で、学校や学年ごとに日程を設定する。1クラスの所要時間は約1時間。児童生徒およそ5人に対して1人のOLTを配置し、1対1の対話とグループでのフリートークを実施している。

1対1の対話では、学年ごとに設定した共通課題に取り組む。例えば、中学校2年生では、日本のおすすめの観光スポットについて、相手の旅行の希望を質問しながら会話を続け、相手に合った楽しみ方を提案。OLTは共通の評価基準に基づいて評価とフィードバックを行う。一方、グループでのフリートークは評価の対象とせず、自由に英会話を楽しむ時間としている。

沼津市では、学習指導要領における英語教育の4技能5領域のうちの1つ、「話すこと」が[発表]と[やりとり]に分かれ、即興的なやりとりの力の育成が強く求められていると認識。一方で、同市の児童生徒は聞く力や知識に強みがある反面、「自分の考えをその場で伝える力」に課題があったという。

同市は、市内共通の目標としてパフォーマンス・デイを設定し、児童生徒が英語を使う経験を積むとともに、そこで見つかった課題を日常の授業改善につなげることを目指している。

パフォーマンス・デイは、開始当初の2022年度から2024年度までは中学生が対象だったが、2025年度からは小学校6年生にも対象を拡大した。

仲間と一緒にオンライン英会話に挑戦

参加した児童生徒約5,000人を対象に実施しているアンケートでは、2022年度から2024年度にかけて肯定的な回答が増加した。「パフォーマンス・デイは楽しかった」と回答した割合は91.3% → 93.6% → 95.8%へ、「英語を話す力が向上したと思う」は82.9% → 84.4% → 87.6%と上昇している。

また、「自分の思いや考えが相手に伝わったと思う」は、80.1% → 82.9% → 87.2%と増加。参加した児童生徒からは、「自分から質問できた」という声が寄せられたほか、英語が苦手だった児童生徒が、講師に助けを求めながら伝えようとする姿も見られた。

教員からは、英語を生き生きと話す機会が学習意欲の向上につながっているという意見が挙がっている。同市によると、2026年度の全国学力・学習状況調査の中学校英語・4技能において、平均スコアが全国平均の499を大きく上回ったという。

同市では、幼稚園・保育園から小学校4年生までは「イングリッシュデビュー」、小学校5・6年生は「イングリッシュアドベンチャー」、小学校5年生の「ENGLISH DAY」など、発達段階に応じた体験的な英語学習の機会を設けている。