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新卒の49%が就活でAIを活用、調査で見えた自己理解の揺らぎ

株式会社ベネッセ i-キャリアが運営する、「doda新卒エージェント」が、就活中・就活経験のある学生に実施した「大学生の就活におけるAI活用実態調査」の結果を発表(出典:「doda新卒エージェント」のWebページより)

株式会社ベネッセi-キャリアは、就活中または就活経験のある大学生396人を対象に実施した「大学生の就活におけるAI活用実態調査」の結果を2026年4月10日に公表した。同調査では、新卒の約半数がAIを使う一方で、自己理解の揺らぎや人への相談ニーズが示されている。

有効回答数396人のうち、「就活でAIツールを使ったことがある」と答えたのは194人で、全体の49.0%だった。

約2人に1人がすでにAIを就活に取り入れている(出典:株式会社ベネッセi-キャリア、以下同じく)

AIの活用場面は、「自己PR作成」が56.7%で最も多く、「ES作成」が53.6%、「志望動機作成」が47.9%で続いた。活用場面の上位は採用選考に直結する書類作成が中心だが、「面接練習」(31.4%)、「企業研究」(27.3%)、「業界研究」(22.7%)など、活用範囲は複数の場面に広がっている。

AIを活用した場面は「自己PR作成」が56.7%で最多

利用者に「AI活用はプラスだったか?」と聞いたところ、「大きくプラス」(16.5%)と「どちらかといえばプラス」の回答合計が65.5%となり、6割を超える学生が「プラスだった」と回答した。

AI活用を「プラスだった」と回答した学生は65.5%

ただし、AI活用者の28.9%は、就活を進める中で「自分自身についてわからなくなったことがある」と答えた。

AI活用者の28.9%が「自分自身についてわからなくなった」と回答

具体的な内容は、「自分の強みが何なのかわからなくなった」(64.3%)、次いで「本当にやりたい仕事・目指したい職種がわからなくなった」(46.4%)となった。同社は、自己分析をAIに依頼した結果が、自分自身を見失う結果として表れていると分析している。

また、「AIに頼りすぎてしまう」という不安を感じた割合が41.2%に上る一方、不安を覚えながらも対処として「再度AIに修正を依頼した」と答えた学生が25.0%いることも判明した。

AI利用と面接・選考への影響に関する設問では、面接官に「AIで作成したような内容・表現」と感じ取られた経験を持つ学生の割合は17.5%となっている。同社では、「わからない」と答えた学生が2割を超えていることから、気付かれていても本人が認識していない可能性も考えられるという。

面接官に「AIで作成したような内容や表現」だと感じ取られた経験がある学生は17.5%

AIではなく就活のプロに相談したいと思ったことがあるかを聞いたところ、52.6%が「ある・またはわからない」と回答した。

就活のプロに相談したいと思ったことが「ある・またはわからない」と回答した学生は52.6%

具体的に相談したい場面では、「就活の進め方について具体的なアドバイスを得たいとき」(49.4%)が最多で、次いで「信頼できる人(友人・家族・OBなど)だけでなく専門知識を持つ人からアドバイスを得たいとき」(45.6%)が続く。同社は、相談で共通するのは、「情報ではなく、判断とフィードバックが欲しい」というニーズであるとまとめている。

■調査概要
調査名:大学生の就活におけるAI活用実態調査
調査期間:2026年3月5日〜3月12日
調査対象:就活中・就活経験のある学生
調査方法:Webアンケート回答方式
有効回答数:396人
※調査結果の各図表の割合は小数第2位を四捨五入しているため、合計値が100%にならないものがある