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「自助」だけでは足りない、高校生が考えた防災カードゲームで学ぶ「共助」の力

防災カードゲーム「私が来たからもう大丈夫!」(出典:LR株式会社、以下同じく)

 LR株式会社は、宮崎県立門川高等学校の高校生が発案した共助意識を高める防災カードゲーム「私が来たからもう大丈夫!」を宮崎県門川町のふるさと納税返礼品として登録したと発表した。カードゲーム1セットの寄付金額は1万円。

 門川高校の生徒たちは、授業を通して「自助ばかりで共助の意識が低い」という課題に気付き、共助の意識を高めるためツールとして防災カードゲームを発案している。

 門川町は日向灘に面していて南海トラフ巨大地震の影響を受けやすいことから、地域で支え合うことが重要であるという。高校生は、これまでの教材では現実的なリアルさが不足していると考えたことから、門川町ならではの内容や、実生活をもとにした内容を考えて、楽しみながら学べるカードゲームを完成させた。

カードゲーム開発した門川高校の生徒など

 内容としては、災害時に起こる問題に、道具や医師といった人的資源を使って課題解決を目指す。問題カードには「親とはぐれた子供」「日本語がわからない人」「家具の下敷きになった人」など、実際に災害時に起こりうるリアルなシチュエーションをそろえている。

実際の災害で考えられる状況を取り入れた

 また、カードのアイテムだけでなく、プレーヤーがアイデアを出し合うことも必要で、簡単なレベルから難しいレベルまでそろっているため、小学生から大人まで楽しめるのが特徴。

小学校で児童がプレイしている様子

 カードゲームはクラウドファンディングでの資金協力を得て完成した。門川高校の生徒たちは町内すべての小中学校への配布を進め、地域全体の防災意識と実践力の向上を目指している。

 なお、寄付はふるさと納税のポータルサイトの「楽天ふるさと納税」と「ふるさとチョイス」で受け付けており、LRは門川町のふるさと納税のサポートなどを担っている。

門川町は日向灘に面していて、日向灘にある乙島も門川町に属する