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東大が生成AI講座を無料公開、小中高生・保護者・教員向け動画が1万回再生

東京大学メタバース工学部が、小中高生・保護者・教員向けに実施した生成AIに関するオンライン講座のアーカイブ動画を公開

東京大学大学院工学系研究科・工学部が提供する「メタバース工学部ジュニア講座」は、小学生・中学生・高校生・保護者・教員を対象に実施した生成AIに関するオンライン講座のアーカイブ動画をYouTubeに公開した。

講師は、東京大学大学院工学系研究科准教授の吉田 塁氏で、専門は教育工学。令和6年度 文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関する検討会議」の委員で、初等中等教育段階の生成AIの利活用に関するガイドラインの改訂にも携わっている。吉田氏は、実演や生成物の紹介を交えて生成AIの概要や留意点を説明。受講中の参加者から寄せられた質問やコメントも紹介している。

生成AIができることについて、ChatGPTが生成したイラストを使って説明(「小学生向け生成AI入門講座」より)
児童生徒が生成AIを利用する際の注意点を紹介(「保護者向け生成AI基礎講座」より)

小学生向け講座の参加者は、「しっかりと正確な情報かどうかを確認してから使用したい」とコメント。高校生向け講座の参加者は「知らなかったAIサービス(HeyGen)を知れたことや、リスク(幻覚、著作権違反)に関する説明も興味深かった」と感想を寄せている。保護者向け講座では、「子供が生成AIを使う際の注意事項や、伴走方法の糸口が見つかった」という声が寄せられた。

アーカイブ動画は、すでに合計1万回以上視聴されており、当日に講座を受講していない人でも無料で視聴可能。東京大学メタバース工学部では、動画の一般公開を通じ、社会的なインパクトが大きくなりつつある生成AIへの理解に役立てることを目指している。また、これまでに実施したジュニア講座の動画も再生リストYouTubeチャンネルから視聴できる。

なお、教育における生成AIの活用について1時間で解説する「教員向け生成AI基礎講座」を8月22日(金)の20時に開講。同時刻まで、専用フォームで申し込みを受付中だ。

「教員向け生成AI基礎講座」を8月22日(金)の20時に開講

東京大学メタバース工学部は、すべての人が実践的なスキルを学び夢を実現できる社会の実現を目指しており、デジタル技術を活用した教育を推進。中高生・保護者・教員を対象とする「ジュニア講座」と、社会人向けの「リスキリング講座」を通じてDX人材の育成を進めている。

ジュニア工学教育プログラム(通称・ジュニア講座)では、多様な工学の学びや卒業後のキャリアを伝える、参加費無料の講座を実施