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AIが質問を解決、河合塾が「Manabie AIチューター」を販売

河合塾Oneが教育DXを手がけるManabie Japan合同会社と連携し、同社が開発する「Manabie AIチューター」を中高生対象の学習塾向けに販売

 河合塾グループでAIやICT教育サービスを提供する河合塾Oneは、学習塾向けに、生徒からの質問を24時間リアルタイムに答える生成AIサービス「Manabie AIチューター(マナビーAIチューター)」の販売を開始した。

 Manabie AIチューターは、Manabie Japan合同会社が開発するChatGPTをベースにしたサービスで、生徒がアプリをインストールし、入試問題など質問したい問題の画像を投稿すると、瞬時にAIが解答と解答を導くためのステップを段階的に解説する。

 河合塾Oneによると、最新の生成AIエンジンにおける解答の正解率は、大学入学共通テストレベルでは93%、国公立大学二次試験レベルでは東京大学理科三類の合格ラインを突破するという実証データがあるとしている。特に、難問を教えられる講師がいない学習塾にとって、Manabie AIチューターが受験生を難関大学合格レベルに引き上げるサポーターとしての活躍が期待できるという。

 入試科目はひと通り対応しているとし、画像だけでなくテキスト入力による質問も可能。総合型選抜や推薦選抜での志望理由書や小論文の添削にも活用できる。

AIと生徒によるチャットのイメージ(数学)
AIと生徒によるチャットのイメージ(英作文)

 また、AIが解答するだけでなく、管理者モードで質問や解答のやりとりを指導者が確認できるため、指導の効率性をより高められる。

 Manabie AIチューターの販売対象は全国の中学生・高校生・高卒生対象の学習塾で、個人での申し込みは受け付けない。販売価格は、生徒一人につき月額2,090円(税込)。

 河合塾Oneは「生徒一人ひとりにマンツーマンで質問対応をする講師を付加することができる」と効果を指摘、「講師不足の切迫感がより強い地方の学習塾においては特にニーズがあり、不足していたマンパワーや指導スキルと包括的に補う画期的なサービス」と評価している。

 また導入することで、どんな質問にも対応できることを他塾と差別化し、定期テスト対策レッスンへの活用、質問対応をManabie AIチューターに移管することによって、浮いた人員で講座を増設するなどの展開が考えられるという。