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ChatGPT×折り紙で認知症を予防、中学生がアプリ開発世界大会でTechnology Awardを獲得

アプリ開発世界大会「Technovation Girls 2024」で中学生3名が認知症予防を目的としたAI折り紙アプリでTechnology Awardを獲得

特定非営利活動法人Waffleは、米国・カリフォルニア州サンタクララのNVIDIA Corporation本社にて開催された「Technovation Girls 2024」において、日本から参加した中学生チーム「Spes Dojo(スペース・ドウジョウ)」が、世界で1チームしか受賞できないTechnology Awardを獲得したことを発表した。

同大会は、STEM分野で10代の女性やジェンダーマイノリティを対象にした世界最大級のテクノロジー教育プログラム。今年は世界123カ国から約11,000チームが参加している。Spes Dojoは、Junior部門で5組のファイナリストに選ばれ、1チームしか受賞できないTechnology Awardを獲得した。

Spes Dojoは3名の中学生で構成されており、認知症予防を目的とした折り紙アプリ「Oripal(オリパル)」を開発した。ユーザーとの対話にChatGPTを活用し、折り紙の折り方をガイドする動画機能に3DCGソフトのBlenderを利用。会話の書き起こしにOpenAIの音声認識モデル「WhisperAPI」を使用している。

同大会では、折り紙という日本の伝統文化と最先端のAI技術を効果的に組み合わせ、認知症予防という社会的課題に取り組んだ点が高く評価された。

Spes Dojoは、2022年からTechnovation Girlsに参加しており、節水アプリでアジア地域の最優秀賞「Regional Winner」を受賞した。2023年にはCO2削減を目的としたアプリを開発し、日本ならではの「緑のカーテン」を世界に広める取り組みで「Climate Prize」を受賞している。今回、3回目の挑戦となった彼女らは、高齢者にアプリを使ってもらい、そのフィードバックを反映させて、よりユーザーフレンドリーなアプリを完成させた。

Waffleは、日本国内でTechnovation Girlsの出場者を支援する活動を行っており、次世代のテクノロジーリーダーを育成する取り組みを継続すると発表している。Technovation Girls 2025への挑戦者募集も開始しており、10月27日(日)と11月17日(日)にオンラインで事前説明会を開催する。