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保護者に聞いた我が子のICTスキル、高校生のプレゼン資料作成スキルは自分以上が過半数
栄光ゼミナール保護者への調査結果
2024年2月28日 12:03
Z会グループの株式会社栄光は「2024 小中高生のICTスキルに関する調査」の結果を発表した。ICTスキルは9割が「学校の授業で習得」と答え、高校生保護者ではプレゼン資料とタイピングスキルについて5割超が、自分以上と答えた。
この調査は、栄光が運営する栄光ゼミナールに通う小中高生の保護者に対して「子供が普段使用しているICT端末とICTスキル」「高校の情報科」などについてWebサイトでのアンケートを依頼したもの。調査期間は2024年1月6日から16日までで、2443人から有効回答を得た。
ICT機器の利用は「ほぼ毎日」で、中学生以上はスマホが主へ
ICT機器の利用頻度については「パソコン」では小中高とも「ほぼ毎日」が3~4割。タブレット端末ではさらに多くなり「ほぼ毎日」が5~6割。スマートフォンについては小学生が「ほぼ毎日」が46.6%となったものの中学生で89.9%、高校生97.3%となり、中学生からはスマートフォンの利用が多くなっている。
GIGAスクール構想以降、タイピングも文書作成も小学校低学年から開始
ICTスキル別のはじめて体験した年齢は「タイピング」を小学生に聞くと「小学1~3年生」が55.9%と最も多いが、中学生では「小学4~6年生」が44.4%と最も多く、高校生についても「小学4~6年生」が33.5%となり、GIGAスクール構想による1人1台のICT機器の導入時期と一致している。
同様に「文書作成」について、はじめて経験したの学年の最も多いところは小学生が「小学1~3年生」が49.79%、中学生は「小学4~6年生」が51.7%、高校生は「中学1~3年生」が36.8%と、こちらもGIGAスクール構想による学校でのICT機器の導入時期と関係している。
ところが「表やカレンダー・計画表などの作成」「数式や関数を使った計算」になると、はじめての経験年齢の傾向はほぼ同じながら「やったことがない」が多くなり、小学生ではどちらも「やったことがない」が最も多い回答となっている。
各ICTスキルについてどの程度できるかを聞いた質問では、中高生では「タイピング」「文書作成」「プレゼンテーション資料作成」について「一人でスムーズにできる」が最も多かったほか、小学生もこの3つのICTスキルは「一人でスムーズにできる」「スムーズではないが一人でできる」を合わせればいずれも過半数を超える結果となっている。。
各ICTスキルの保護者と子供の比較では、高校生の「タイピング」を除いては「保護者の方ができると思う」が最も多かったが、どのスキルも高校生になるにつれて「保護者の方ができると思う」の割合が減っている。
「プレゼンテーション資料作成」ついては「子供のほうができると思う」と「自分と子供は同じ程度だと思う」の合計が55.3%となるなど、高校生のスキルが保護者以上になっている。
ICTスキルは9割が学校の授業で習得するが、自力習得や、YouTubeも多い
子供のICTスキルの習得については、複数回答で小中高のいずれも約9割が「学校の授業で習得した」となる一方で「子供が自力で習得した」がいずれも約6割となり、次いで「保護者が教えた」は4~5割、その次が「テレビやYouTube等を見て習得した」が2~3割。パソコンスクールや書籍での習得はいずれも10%未満となった。
また、高校の情報科について内容を知っているかという質問では、高校生では多くの内容については知っていると答えているが、中学生、小学生では大学入試で出題されることを含めて「知っているものは一つもない」が過半数となった。
なお、このほか、調査結果では自由回答としてICTスキルにまつわるエピソードなどをまとめている。詳細については栄光ゼミナールのWebサイトに結果が掲載されているので、確認することができる。