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香川大学と日本マイクロソフト、人材育成や大学改革などDX推進の連携協定を締結

左から)日本マイクロソフト株式会社 執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長 佐藤 亮太 氏、国立大学法人 香川大学 学長 筧 善行 氏

国立大学法人香川大学と日本マイクロソフトは5月20日、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する人材育成を通して、大学改革や地域活性化に貢献する取り組みを実施するための連携協定を締結した。

両者がめざすのは次の3点になる。
①クラウド、セキュリティ、データサイエンス、AIなど最新デジタル/DX推進技術を有する先端IT人材、DX推進人材育成

②デジタルツールの活用やシステムの内製開発により、革新的な大学DXを実現し、その事例を、地域含む全国に展開するなど、DX推進による大学改革

③前述2つの施策を踏まえ、DX推進による地域活性化

DX推進人材の育成については、 日本マイクロソフトが最新のデジタル技術を学ぶ環境を提供するとともに、同社がグローバルで展開している認定資格取得プログラム「Microsoft Learn」を利用する。

またDX推進による大学改革においては、ローコードでアプリケーションを作成するツール「Microsoft Power Platform」を活用して、システムの内製開発を実現できるよう、人材の育成支援とカリキュラムの提供などをサポートしていく。

DX推進による地域活性化については、香川大学DX推進人材育成プログラム「Kadai DX 塾」を、2022年後半に開設予定。DXに関する社会人の学び直し(リカレント教育)や、DXによって新たに生まれる業種・職種に対応したリスキリングプログラムの開発を支援するなど、香川大学が「地域の知の拠点」としての役割を担うためのコミュニティづくりに取り組む。

今回の連携協定には、香川大学が新型コロナウイルス発生前からMicrosoft 365を導入し、積極的な活用を進めてきた背景がある。また香川大学では、2018年度に「創造工学部」を新設し、DXに欠かせないといわれるデザイン思考のプロセスを取り入れ、DX推進に必要なスキルを獲得するべく、様々なプログラムを実施してきた。

さらに、大学DXのための内製開発ができるように、DX推進チームの発足や、学生がDXに必要な技術やノウハウを学ぶDXラボを発足。大学内で利用する業務システムは、2022年3月時点で35件を超えるプロジェクトが起ち上がるなど、香川大学はこの数年でさまざまなDXを進めてきた。

「日本の大学は、DXが遅れていることが多いが、香川大学の取り組みは先進的な内容である。これまで歴史を積み重ねてきた協力関係をふまえ、次に何を進めるべきかという話し合いの中で、今日の発表に至った」と日本マイクロソフトの執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長の佐藤亮太氏は述べた。今後も両者協力によるDX人材の育成、地域活性化などを進めていく。