【連載】EducAItion Times
子供の「なんで?」が学びに変わる、日本発AI「Felo」で調べる・深める・伝えるがひとつながりに
2025年6月20日 08:30
いきなりですが、「なんで夜になると星が見えるの?」「戦争ってなんで起きるの?」「AIって私たちの未来をどう変えるの?」、こうした子供たちの“問い”に、大人はどう答えていますか?
家庭でも学校でも、子供たちは日々さまざまな疑問を口にします。その問いに、保護者も教員も「うまく答えられない」「どう伝えればいいか悩む」という経験をしたことがあるのではないでしょうか。インターネットで調べてみても、難しい用語ばかり、膨大な情報をどこから読めばいいのか分からない、そんな場面に直面することも少なくありません。
今回は、そうした子供の疑問に上手く応えてくれる、 日本発の検索AI「Felo(フェロー)」 を紹介します。
Feloとは?──「検索」で終わらない、学びをつなぐAI
Feloは、質問を入力するとAIがその意図を理解し、自然な日本語でわかりやすく情報をまとめてくれる「対話型検索AI」です。大きな特徴は、「検索結果の一覧」ではなく、「要点の抽出」「文脈の解説」「図解やマインドマップへの整理」など、 情報の“意味”まで構造化してくれる点 にあります。
しかも、単なる情報提供にとどまらず、 調べた内容をもとにプレゼン資料(AiPPT機能)やマインドマップを自動で生成 できます。まさに、「思考の伴走者」として学びを支えるAIといえるでしょう。
さらに、Feloは日本にデータセンターがあり、 個人情報保護法(PIPA)や関連法規に準拠して管理 されており、日本のユーザーにとって安心感があります。そして、日本語で質問しても英語・中国語・フランス語などの情報源を横断的に検索し、日本語で要約してくれる多言語対応を備えています。これは、グローバルな視点で物事を捉える力が求められる今の時代において、大きな強みです。
ここまで説明した内容が、無料の範囲でも多くの機能が利用可能になっています。
Feloを使ってみよう!
まずは、Feloのページ(https://felo.ai/ja/search)にアクセスしてください。
次に、中央にある入力ボックスに調べたい内容を入力します。ここでは例として「戦争はなぜ起こるのかを小学生に分かるように説明してください」と投げかけてみます。入力が完了しましたら、入力ボックス右下にある青色のボタンを押してください。
すると、検索結果が表示されます。結果の下には、次に質問しそうな内容を先回りして提示してくれる項目もあります。これにより、さらに学びを深めることが可能です。
続いて、マインドマップ機能を使用します。画面中央にある「AI生成」ボタンを押し「マインドマップ」を選択してください。
マインドマップが表示されたら、画面下部にあるボタンで別の形式に変換することもできます。次に、画面下部にあるボタンの一つである「AI図解機能」を選択してください。
この機能を使用すると、1枚の資料のような形式で、内容が視覚的にわかりやすく整理された形で表示されます。
続いて、前のページに戻り、画面上部にある「プレゼンテーションを生成」をクリックしてください。
プレゼンテーションのアウトラインが表示されますので、内容を確認した後、「次へ」を押してください。
次に、プレゼンテーションのデザインテンプレートを選択します。テンプレートを決定しましたら、「PPTを作成します」ボタンをクリックしてください。
これでプレゼンテーションの作成が完了いたします。一度で完璧に仕上げることは難しいかもしれませんが、初期段階のたたき台としては十分に活用できます。
他にもさまざまな機能が搭載されていますので、ぜひいろいろと試してみてください。
子供・保護者・教員、それぞれの活用ポイント
Feloは、使う人や目的によってさまざまな活用が可能なツールです。子供・保護者・教員によってどのような活用ポイントがあるでしょうか。
1. 子供編:探究学習・自由研究のパートナーに
Feloは、子供の「知りたい」「深めたい」という探究心に寄り添いながら、わかりやすく答え、考えの整理や発表支援まで行います。
「戦争はなぜ起こるの?」という問いをFeloに入力すると、AIが歴史的背景や関連概念をやさしく解説
調べた内容をマインドマップに変換し、体系的に理解を深める
スライド形式でまとめ、自分の言葉で発表する練習にもつながる
子供自身が自分の問いをもとに学びを進めることで、思考力や構成力、表現力といった「これからの学びに不可欠な力」が自然と育まれます。
2. 保護者編:家庭学習のナビゲーターに
Feloを使えば、子供の質問に対して一緒に答えを探したり、わかりやすく解説された情報を一緒に読んだりすることができます。
「雲はなぜ浮かぶの?」などの疑問に対し、親子でFeloを使って調べる
家庭学習の補助教材として、子供が調べたことを整理・発表する手助けに
会話のきっかけや、学びを一緒に楽しむツールとして活用
知識の有無に関係なく、保護者が“学びの伴走者”になれる。子供の知的好奇心に寄り添い、家庭での学びがより豊かになります。
3. 教員編:授業準備・教材づくりに革新を
Feloは、授業テーマに合った信頼性の高い情報を収集・要約し、わかりやすく整理されたマインドマップやスライド資料を自動で生成してくれます。
「地球温暖化」などのテーマに対して、最新情報+図解入りの解説を取得
単元全体の構成をマインドマップにして学習の見通しを可視化
プレゼンテーション資料(AiPPT機能)としてそのまま授業に活用
調べる手間が省けるだけでなく、情報の信頼性が担保された状態で活用できるため、授業の質が上がり、準備時間も削減されます。
Feloがもたらす3つの教育的価値
Feloは、どのような価値を教育にもたらすでしょうか。3点挙げてみました。
1. 思考を「見える化」する
Feloのマインドマップ機能により、情報がどうつながっているのかを視覚的に理解できます。これは、論理的思考力や情報の構造化力を育てるうえで非常に有効です。
2. 情報を「伝える力」に変える
AiPPT機能を使えば、調べた内容をわかりやすく整理し、スライドにまとめることができます。「調べて終わり」ではなく、「発表する」「人に伝える」経験が自然に積める点が大きな魅力です。
3. 学びを「自分ごと化」する
Feloは、ただの検索ツールではなく、子供一人ひとりの“問い”に答え、そこから学びを広げてくれる存在です。AIとの対話を通じて、自ら考える楽しさを実感でき、「もっと知りたい」「もっと伝えたい」と学びが深まっていきます。
Feloエージェント機能──知識研究で深める学び
Feloエージェントは、「 AIを活用して個人に合わせた学習や作業支援を行うスマートアシスタント 」です。
今回おすすめする機能は「知識研究」です。子供が調べたいテーマを入力すると、Feloが関連する情報を多角的に集め、わかりやすく整理してくれます。難しい内容もやさしく解説してくれるので、自分のペースで理解を深められるのが特長です。
使い方は、左側のメニューから「Felo Agent」を選択し、次に「知識探究」をクリックします。
研究したい内容を入力します。今回は、「日本の防災の現状と課題について」詳しく調べていきます。
どのようなステップで調査し、まとめるかを決めます。
実行が完了すると、研究内容が出力されます。レポートを作成をクリックすると、レポートにまとめてくれます。
ドキュメント形式で出力され、図を追加したり文章の編集も可能となっています。
探究学習や自由研究にもぴったりの機能です。ぜひ、使ってみてください。
教育の未来を共に創る、“学びのコンパス”としてのFelo
私たちは今、「知識を教える」教育から「問いを育てる」教育へとシフトする過渡期にいます。その中で、Feloは“すべての学び手の味方”として、誰かのかわりに調べてくれるのではなく、「一緒に考えてくれる」存在です。
子供が「知りたい」と思ったとき、教員が「より良い授業をしたい」と思ったとき、保護者が「子供の学びに寄り添いたい」と思ったとき──Feloはそのすべての思いに、静かに、でも確実に応えてくれるAIです。
これからの教育に必要なのは、知識よりも探究力・思考力・表現力です。Feloは、そのすべてを結ぶ“学びのコンパス”として、教室でも家庭でも、大きな可能性を広げてくれます。
【Felo利用規約】
https://account.felo.ai/policies/terms-of-use
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