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中学と高校における探究学習の実態と効果を可視化、教育と探求社と東京大学が共同研究を開始

株式会社教育と探求社と、東京大学大学院教育学研究科附属 学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)が、探究学習の「実態」と「効果」を可視化する共同研究を開始(出典:株式会社教育と探求社)

株式会社教育と探求社と、東京大学大学院教育学研究科附属 学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)は、中学・高等学校における探究学習の実態と、生徒の学びや意識への影響を把握する共同研究を開始した。

探究学習は中学・高等学校で広がりを見せており、取り組みが多様化している。一方で、実践が生徒のどんな学びにつながっているのかが不明確で、「やってみているが、手応えがわからない」と感じている学校も少なくない。こうした課題に対し、教育と探求社とCASEERは、企業と連携した探究プログラムの効果を調査・分析し、その知見を社会に発信していく方針だ。

CASEERは、教育実践の調査研究と発信に取り組む研究センターで、これまでにも東京大学教育学部附属中等教育学校と連携したパネル調査などを通じて、探究的な学びを含む教育実践の可視化に取り組んできた。今回の研究では、生徒の取り組み方や、教員の指導のあり方、生徒同士のチームの様子などと、学習後の効果・自己認識との関係を明らかにすることを目指している。

教育と探求社は、企業や自治体と協力しながら、探究型学習プログラム「クエストエデュケーション」を展開しており、20年以上にわたり学校現場と連携してきた実績がある。今回の研究では、20校を対象に調査の実施と分析、成果発表を行う予定である。

株式会社教育と探求社 開発部マネージャーの福島創太氏は、「実践と研究が相互に往還することで探究学習の姿をより立体的に描き出し、その成果を教育現場と社会の双方にとって共有可能な知見として発信していく、その積み重ねが、探究学習の質を次の段階へと押し上げていく基盤になると考えている」とコメントしている。