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教育向け生成AI「AI+Me」を展開、アルサーガパートナーズ
2025年10月8日 12:03
アルサーガパートナーズ株式会社は、教育現場の声を反映して設計した教育向け生成AIサービス「AI+Me(アイミー)」の本格展開を2025年10月8日に発表した。
AI+Meは、授業で子供たちの考える力を育てることを目的として開発された生成AIサービスである。情報漏えいや教員の運用負担といった教育現場における課題を解決することを目指し、千代田区立九段中等教育学校の校内生成AI「otomotto」の開発における知見と児童生徒・教員へのヒアリングを基に設計している。
同サービスは、利用データを外部に送信しない独自設計となっている。機密情報や個人情報がAIの学習データに使われる心配がないため、学校内で安心して利用できるのが特徴だ。
さらに、教育現場のニーズを取り入れた直感的な操作性を実現したほか、児童生徒の年代や学習段階に合わせた回答を提示。単に質問に答えるのではなく、「なぜそう思う?」「別の視点から考えると?」といった問いかけを通じて、児童生徒の思考力を引き出し、主体的に考える習慣を育むという。
チャット機能では、学校の教材を事前登録することで、その内容に基づいた演習問題や解説を自動で生成。教員は膨大な授業準備から解放され、児童生徒は個別最適化された学習を進められる。ChatGPTやClaudeなど、複数の大規模言語モデル(LLM)を切り替えて利用することも可能だ。
探究学習に役立つディスカッション機能では、AIが議論のファシリテーター役を担当。児童生徒や教員から出た意見をもとに、AIが新しい視点を投げかけることで、議論をさらに深めることができ、創造的なアウトプットを促す。
生成AIの活用に不可欠なプロンプトの作成方法を学ぶことも可能だ。児童生徒が作成したプロンプトをクラスで共有したり、ほかの児童生徒や教員が作成したプロンプトを利用したりすることで、AIリテラシーを身に付けられるという。
同じプロンプトを利用した場合でも、LLMによって回答は異なるが、同サービスではLLMの回答を並べて比較することが可能だ。児童生徒は、それぞれのAIの特性や得意分野を理解し、「なぜ答えが違うのか」「自分の目的に合ったAIはどれか」を考える力を養うことができる。
料金は1アカウントあたり月額800円(税別)。アルサーガパートナーズは、教員が「一方的に教える時間」から「児童生徒と対話する時間」へとシフトし、児童生徒は「AIから答えを得る」のではなく、「AIとともに考える」という学習体験を得られると強調している。