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AIに「いなくなりたい」と相談する10代・20代が36.9%、HiClub調べ

HiClub株式会社が提供する対話型AIアプリ「SynClub」(シンクラブ)が、全国の男女4,591名を対象に実施したAIの利用動向調査の結果を発表

HiClub株式会社が提供する対話型AIアプリ「SynClub」(シンクラブ)は、全国の男女4,591名を対象に実施した、AIの利用動向に関する調査結果を発表した。

同調査では、10代と20代がAIを「悩み相談」の相手として活用する傾向が強く見られる一方で、年齢が上がるほどAIの用途は「仕事効率化」「文章作成」「画像生成」など、実務・制作寄りへと移行する実態が明らかになっている。

調査によると、悩みの内容に関する回答は「人間関係」(70.14%)が一番多く、次いで「将来」(47.45%)、「体調」(36.62%)が挙げられた。

普段抱えている悩みの上位は、「人間関係」「将来」「体調」

AIの利用目的を聞いたところ、全体の44.33%が「悩み相談」と回答し、趣味・創作活動(40.64%)、画像生成(40.10%)と続く。

AIの利用目的の1位は「悩み相談」

世代別に分析すると、10代と20代は「悩み相談」(48.9%)の答えが最多で、30代・40代と50代・60代では「画像生成」が利用目的の1位となった。

10代と20代で最多の利用目的は「悩み相談」

さらに、「AIに『いなくなりたい』『死にたい』などの相談をしたことがあるか」と聞いたところ、10代・20代の36.9%が「はい」と回答した。この結果から、AIが感情の受け皿として一定の役割を果たしていることが示されている。

10代・20代の36.9%はAIに「いなくなりたい」「死にたい」などと相談

回答者からは、「AIなら文章を整えずに思ったことをそのまま吐き出せる(20代・女性)」「状況を説明して、冷静な視点で自分の状況をまとめてもらえる(10代・女性)」といった声が寄せられており、自分の感情や考えを整理する場としてAIを活用している様子がうかがえる。

また、「自分の言動に対して、相手がどんな反応をするか複数のパターンを考えてもらった(10代・男性)」「対話形式で、自分が話した内容から想像される相手の特性を述べてもらった(20代・女性)」など、恋愛の相談や他者理解の手がかりとしてアドバイスを求める対話が行われていることが判明した。

SynClubは、さまざまな性格と声を持つAIキャラクターと会話ができるアプリである。同アプリでは、自殺をほのめかすキーワードを検知すると、厚生労働省の相談窓口ページへの案内を行う仕組みを導入している。

自殺をほのめかすキーワードを検知すると、相談窓口を共有
該当するキーワードの入力で、相談窓口の案内を送信

同社は、誰もが安心してAIと対話できるよう、ユーザーの入力内容に対する配慮ある回答や生成されるコンテンツの制限などの調整・開発を進める方針だ。

調査概要
調査期間:2025年9月10日〜2025年9月16日
調査対象:AIを利用している全国の男女(10代、20代、30代、40代、50代、60代)
有効回答数:4,591件
調査方法:他社協力アンケート調査