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学園祭でデータサイエンスを実践、学びラボが高校に教育プログラムを提供
2025年6月13日 06:30
一般社団法人学びラボは、高校を対象にしたデータサイエンス教育プログラム「eコインで!学園祭データサイエンス」の提供を開始した。
同プログラムでは、学園祭の来場者に学校のLINE公式アカウントを登録してもらい、アンケートを実施。アンケートの回答内容が個人データにひも付くデータとしてシステムに登録される。
模擬店では、疑似通貨の「eコイン」を発行。eコインで商品やサービスが購入されるたびに、決済履歴のデータがLINEアプリを通じて収集される仕組みだ。
eコインによる決済で、現金決済におけるリスクやコストを抑えられるだけでなく、模擬店スタッフや教員がデータをリアルタイムで確認可能。質問・投票・アンケートなどの機能も備わっているため、「人気を集めているお店を知りたい」「あのお店のレビューを見たい」など、運営者が知りたい情報をモニタリングできる。
同プログラムを利用すると、来場者情報の取得と来校中の決済情報をリアルタイムで確認できるほか、オプションでAIチャットボット機能を利用できる。例えば、「実行委員長風AI」などのキャラクターをチャットボットに設定することで、学園祭や学校に対しての関心や親しみを高めることが可能だ。
また、学園祭で収集したデータから、昨年比でどの程度売り上げが上がったのか、どんな施策が効果的だったかという「マーケティング施策の妥当性」を具体的に検証できる。こうすることで、過去データの分析に基づいた事前の仮説立てと目標設定をできるようになる。
同プログラムには、専門講師がデータ分析に関する特別授業を実施する「出張授業プラン」のほか、教員対象の「教員研修プラン」、初回導入校向けにシステムのみ提供する「テスト導入プラン」が用意されている。なお、初年度に実施する場合は前年データがないため、同社はテスト導入プランを推奨している。
この取り組みにより、学園祭の質を向上して学校と地域社会におけるコミュニティ意識を醸成することが可能となるほか、目に見える実践的なプログラムによって、教員と生徒がデータサイエンスに関する知見を広げることができる。