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Raspberry Piがキーボード一体型PCとモニターを発表、技適取得後に2万130円でスイッチサイエンスが販売

Raspberry Piが、新製品「Raspberry Pi 500」「Raspberry Pi Monitor」を2024年12月9日に発表

 イギリスのRaspberry Piは、一体型PCの「Raspberry Pi 500」と15.6型液晶モニター「Raspberry Pi Monitor」を2024年12月9日に発表した。それにともない、Raspberry Piの国内認定リセラーである株式会社スイッチサイエンスは、国内で工事設計認証(技適)の取得が完了次第、販売予定としている。予定価格はRaspberry Pi 500、Raspberry Pi Monitorともに2万130円(税込)。

 Raspberry Pi 500は、Raspberry Pi 5をベースとしたキーボード一体型のパソコン。スイッチサイエンスが販売する国内向け製品は日本語キーボードとUSキーボードの2タイプが用意される。

Raspberry Pi 500

 Raspberry Pi 4をベースにした以前の一体型「Raspberry Pi 400」と比べて処理性能がアップしたほか、メモリーを8GBとし、電源ボタンを装備してより一般的なPCらしく使えるようにした。さらに、本体を物理的な盗難などから保護するケンジントンセキュリティスロットも搭載した。

 本体のCPUはArmのCortex-A76コアで、クアッドコア、動作クロックは2.4GHz、内蔵GPUはVideoCore VII。8GBのSDRAMを搭載し、ストレージとしてRaspberry Pi OS書き込み済みの32GB microSDカードを付属して販売する。

 搭載するワイヤレスはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth、本体にはギガビットイーサネットと2つのUSB 3.0と1つのUSB 2.0ポート、40ピンのGPIOコネクタを備える。映像出力として2つのマイクロHDMI、電源はUSB Type-Cによる5V/5A。本体サイズは286×122×22mm(幅×奥行×高さ)で、重量は379g。

 同時発表の15.6型液晶モニター「Raspberry Pi Monitor」は、解像度1920×1080ドットの15.6インチIPS LCDパネルを搭載、輝度は250cd/m2、入力として標準HDMIポートを搭載、音声再生にそれぞれ1.2Wのステレオスピーカーを搭載し3.5mmイヤホンジャックも備える。

Raspberry Pi Monitor

 電源は5VでUSB Type-Cから取り、輝度を60%、音量を50%に抑えることで、Raspberry PiのUSBポートからも直接電力供給が可能だという。本体サイズは360×237×20mm(幅×高さ×奥行)で、重量は850g。折り畳みの一体型スタンドが備わり、VESAマウントへの取り付けも可能となっている。

 なお、Raspberry Piでは、非営利組織Raspberry Pi財団と協力してコロナ禍初期にイギリスで自宅学習する若者にRaspberry Pi 4 デスクトップ キットとモニターを届けたことがあり、その経験が一体型「Raspberry Pi 400」の開発に生かされた。その後、一体型も人気となり、今回のRaspberry Pi 5ベースの新型発売に至ったという。