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情報処理学会「情報科全教科書用語リスト」を無料公開、5895用語をスプレッドシートで共有

高校情報科の教育支援に役立つ

検定済み教科書すべての索引から用語が抽出されている

情報処理学会の情報入試委員会は新たな教育支援ツールとして「情報科全教科書用語リスト」を公開した。高等学校情報科の教科書に登場する用語を網羅し、教育現場での理解を深めることを目的としている。

公開された「情報科全教科書用語リスト」は、高校情報科で用いられる教科書の用語を集め、それぞれの用語が教科書のどの部分で使用されているか、どの教育領域に関連しているかを示す。これにより、教師や教育関係者が用語の使用状況を具体的に把握しやすくなる。

リストは、検定済み教科書すべての索引から用語を抽出。カテゴリー分けや要約説明を加えることで、使いやすく再構成されているため、高校で情報科を教える教師だけでなく、高校生を受け入れる大学にとっても有益なリソースとなる。

例えば「ディジタル署名」と「デジタル署名」、「2段階認証」と「二段階認証」など、用語ごとに異なる表記を並列で記載。「ルーブリック」や「ガントチャート」といった用語の意味もすぐに確認できる。スプレッドシートで共有されており、すぐに閲覧が可能で検索しやすいのが特徴。スプレッドシートには、[解説]や[教科書コード対応表]などのワークシートも用意されている。

情報科は2003年から高校の教育課程に導入されて以来、さまざまな教科書が出版されているが、用語の統一や共通の理解を深めるための資料は不足していた。この用語リストの提供により、教育現場での情報科の教育がより効果的に進められることが期待される。

高校や大学での授業計画の策定、入試問題の作成においても、この用語リストが重要な参考資料となる。