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学校と保護者間の連絡手段、デジタル化は進んだか?

アドビ、「子どもが受け取るプリント類のデジタル化に関する実態調査」の結果を発表

デジタル化が進んだ項目

 アドビ株式会社は、保育園と幼稚園児、小学生の保護者500名を対象に「子どもが学校で受け取るプリント類のデジタル化に関する実態調査」を行い、結果を発表した。それによると、過半数が以前より学校との連絡手段のデジタル化が進んだとしながらも、さらにデジタル化をすすめるべきと答えた人が7割を超えた。

 学校・保護者間の連絡手段のデジタル化は2020年10月に文部科学省がデジタル化を求めるなどした通達を出しているが、その結果「とても進んだと思う」が17.0%、「どちらかというと進んだと思う」が38.6%となり、合計で55.6%が進んだと回答した。

デジタル化を進めるべきか

 そのうえで学校・保護者間のデジタル化を進めるべきかを問うたところ、「進めるべきだと思う」が27.4%、「どちらかというと進めるべきだと思う」が47.2%と合計で74.6%が進めるべきと答えている。

デジタル化が進んだ項目、進めてほしい項目

 デジタル化が進んだ項目では「欠席や遅刻の届け出(40.0%)」、「お知らせやおたより(39.0%)」、「給食の献立表(33.2%)」となり、デジタル化してほしい項目も同じ3項目がいずれも5割に近い希望があることがわかった。

 また、デジタル化が進んでおらず、デジタル化してほしい項目は「保護者の署名やハンコの承認が必要な届け出」で、デジタル化が進んだと答えたのは11.0%だが、デジタル化してほしいと思う人は32.8%となった。

プリントなどのデジタル保存について

 一方、プリントやおたよりの管理方法については、デジタル化している人は34.5%、そのツールとしてスマートフォンのカメラが37.8%で最多。次いで「Adobe Scan」が30.8%となった。Adobe Scanは前回の2019年調査に比べて9.6ポイント増となるなど、テキスト認識ができるスキャン機能付きツールの利用の増加傾向があるとしている。

プリントなどの情報共有方式

 また、プリントやお便りの情報のパートナーとの共有方法だが、紙で貼って共有が最も多い54.6%、次いで口頭が41.6%、クラウドツール等がは3位となり29.4%となっている。紙のプリントが共有できずに困った経験も「ある」が合計56.1%となり、外出先で情報を確認できずに困った経験も、あると答えた人は合計64.8%となった。

パートナーと共有ができずに困った経験
外出先で情報を確認できずに困った経験

 今回の「子どもが学校で受け取るプリント類のデジタル化に関する実態調査」は、3月16日~3月22日まで実施、500人に対してインターネット上で行った。500人は保育園と幼稚園、小学校の男女それぞれに125人ずつ割り当てた。