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学研教育総合研究所、アンケート調査2022年「幼児白書」「小学生白書」を公開
小学生のお年玉は昨年から減少傾向、幼児は外で遊ばない傾向が高くなる
2022年12月29日 06:35
株式会社学研ホールディングスの調査・研究機関である学研教育総合研究所は、全国の幼稚園児・保育園児4~6歳とその保護者1,200組、小学1~6年生とその保護者1,200組を対象に日常生活や学習に関するアンケート調査を行い、その結果を「幼児白書」と「小学生白書」として公開した。
注目トピックは以下のとおり。
小学生白書
・お年玉の平均総額は20,047円、昨年からの減少傾向継続
小学生全体で、お年玉をもらった割合は89.7%、平均総額は20,047円だった。2016年から小学生のお年玉の平均総額の推移を見てみると、2020年までは毎年増額、2021年に減少に転じ、2022年も減少傾向継続にある。コロナ禍での年末年始の外出控えとともに、保護者・親族の経済事情の変化によるものと考えられる。
お年玉の使い道は、1位貯金(81.0%)、2位おもちゃ(24.6%)、3位ゲーム機・ゲームソフト(オンライン以外)で、2021年の順位と変動はなかった。
・将来つきたい職業トップ3は「パティシエ」「YouTuber」「医師」
小学生の将来つきたい職業では、女子の1~3位は、パティシエ、保育士・幼稚園教諭、医師となった。また男子では、YouTuber、プロサッカー選手、警察官となった。なお、YouTuberは、幼児の将来つきたい職業の12位にも登場している。
親世代が子どもの頃の1995年でみてみると、女子の1~3位は、保育士・幼稚園教諭、小・中・高の先生、看護師。男子は、プロサッカー選手、プロ野球選手、サラリーマンだった。
・ 好きな教科は「算数」「体育」「図画工作」、役に立つと思う教科は「算数」「国語」「外国語」
「一番好きな教科」に選ばれたのは、10年連続で「算数」。続いて「体育(保健体育)」、「図画工作」、「国語」、「好きな教科はない」の順となっている。また、「将来役に立つ」と思っている教科は、「算数」「国語」「外国語」だった。
順位、傾向とも、2017年、2018年、そして2021年の調査結果と大きな変化はなく、上位3教科で全体の70.2%を占めている。
一方、「役に立つ教科はない」という回答は、2021年6.0%から8.3%と2.3ポイント上昇。各学年とも上昇してる中でも、特に6年生では5.5%から10%と4.5ポイントも上昇している。
・学校でのタブレット・PC使用が浸透するも、「支給されていない」が12.0%
学校現場でのGIGAスクール端末の使用状況について調べたところ、使用頻度の違いはあるものの、「支給されていて使っている」との答えが全体の77%にのぼり、さらに全体の約40%が端末を持ち帰っていると回答した。ただし、「支給されていない」という回答も12%あった。
【幼児白書】
・降園しても「外で遊ばない」傾向が高くなっている
前回2017年調査と比較してみると、「1週間に外で遊ぶ」は2.8日→2.4日(幼稚園児)、2.5日→2.3日(保育園児)と減少。幼稚園児では「外で遊ばない」が5.5%→11.2%と大きくポイントを上げた。
・スマホ・タブレットの使用に「賛成」の保護者が増加も、「まだ使わせたくない」保護者が過半数
1位は「将来的に必要だと思うが、今から使わせたくはない」(57.2%)が半数を超え、2位「賛成」(35.4%)、3位「反対」(7.2%)となった。
2019年調査も同様の順位だったが、当時の「賛成」25.9%から、3年でスマホやタブレットを使うことに「賛成」と考える保護者が9.5%増加した。一方で、「将来的に必要だと思うが、今から使わせたくない」と考える保護者が依然として半数を超えている。
【幼児白書】&【小学生白書】
・月の読書量は毎年減少傾向。小学生は調査史上最低冊数を更新
小学生の月の読書量は、2014年以降ほぼ毎年減少しており、今回も最低冊数を更新し、2.8冊となった。また、10冊以上読む子どもの割合は10.8%と、同じく過去最低の数値となった。一方、1冊も読まない割合は31.6%と、調査史上初の30%超えとなった。
幼児では、月の平均読書量は3.9冊、1冊も「読まない」割合は23.8%だった。
・習い事の1位は、幼児も小学生も「水泳」
習い事の1位は、幼児も小学生も「水泳」だった。幼児は2017年から、小学生は2013年から不動の1位となっている。
【調査概要】
- 調査名: 「小学生白書」/「幼児白書」
- 調査対象:全国の小学1~6年生とその保護者1,200人/全国の幼稚園児・保育園児4~6歳 1,200人
- 調査期間: 2022年9月2日(金)~9月6日(火)
- 調査方法: インターネット調査