【連載】EducAItion Times

NotebookLMのスライドが見違える、完成度を上げる実践テク3選

EducAItion Timesは、「大人のきぼう こどもの未来」をテーマに、生成AIの活用情報をお届けします。本連載は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」のメンバー8名が運営するもので、子供たちの好奇心を刺激する、新たな学びの提供をめざしています。

「NotebookLMって、PDFを要約してくれるやつでしょ?」

そう思っている方、かなり損しているかもしれません。2025〜2026年にかけて、GoogleのNotebookLMは、スライド・マインドマップ・動画まで自動生成できる「総合AIスタジオ」へと進化しました。しかも、 基本機能は無料 。Googleアカウントさえあれば今日から使えます。

今回は私が実際に「これは使える!」と感じた活用法を3つご紹介します。

NotebookLMの強みをおさらい

NotebookLMがほかのAIと大きく違う点は、 自分がアップロードした資料だけ を情報源として回答する「グラウンディング」という仕組みにあります。

ChatGPTなどの一般的なAIはインターネット全体の情報をもとに回答を生成しますが、NotebookLMは違います。自分が読み込ませた資料の中だけを参照し、回答には必ず引用元(ページ番号付き)が表示されます。そのため、AIが事実と違う情報を作り上げてしまう「ハルシネーション」が起きにくいのが特徴です。授業の資料・読んだ本・調べた記事など、信頼できる情報を「土台」にして深掘りしたい場面にとても向いています。

画面右側の「 Studio(スタジオ) 」パネルには、スライド・音声・動画・マインドマップなど9種類のアウトプット機能が集まっています。資料を読み込ませるだけで、様々な形のアウトプットに変換してくれます。

Studioパネルには9種類のアウトプット機能が集まっている

① 気に入らないスライドを「1ページだけ」直せる

NotebookLMのスライド自動生成機能は2025年11月に登場しました。資料を読み込ませてボタンを押すだけで、構成からデザインまで整ったプレゼン資料が数分で生成されるとあって、多くの人が注目した機能です。

ただ、登場当初は大きな欠点がありました。「3枚目のスライドの表現だけ直したい」と思っても、部分的な修正ができず、スライド全体をゼロから再生成するしかなかったのです。せっかく良い出来なのに1か所のために全部やり直し——これが地味にストレスでした。

2026年2月のアップデート でこの問題がついに解消されました。修正したいページをクリックして選択し、画面下部のプロンプト欄に日本語で指示を入れると、そのページだけが更新されます。

修正したいページを選択する
編集したいスライドを選択する
プロンプトを入力し改訂
修正した内容が反映された

たとえばこんな指示が使えます。

この説明を小学生向けにやさしくして
タイトルをもっとキャッチーなものに変えて
箇条書きを3つ以内にまとめて

気になるページを選んで指示を出し、更新されたものを確認してまた次のページへ。「直す→確認→また直す」という対話的な仕上げができるようになりました。AIと相談しながら資料を少しずつ育てていく感覚で、個人的にはこれが一番テンションが上がる使い方です。

⚠️ スライドページの追加・削除はまだ非対応です。枚数を変えたい場合は最初から再生成が必要になります。

「1文字訂正したい」「この部分だけ色を変えたい」はCanvaで

1ページずつ修正できるようになって満足していたのですが、もう一つ壁がありました。NotebookLMのスライドはテキストも含めて画像として生成されるため、「誤字を1文字直したい」「この部分だけ文字色を変えたい」といった細かい手直しがまだ難しかったのです。

その「最後の壁」を突破してくれたのが、2026年3月にリリースされたCanvaの「 マジックレイヤー(Magic Layers) 」です。1枚の画像をAIが要素ごとに自動で分解し、テキスト・背景・イラストなどを個別に編集できる状態にしてくれる機能です。手順はシンプルです。

1.NotebookLMのスライドをPDFでダウンロードする

スライドをPDFで書き出す

2. Canvaにアップロードして画像を選択

CanvaにPDFをアップロード選択する

3.スライド上で右クリックし「画像を切り取る」をすると編集可能な画像に変換される

画像として切り出す

4. スライド上で左クリックをして選択状態にし「編集」→「マジックレイヤー」を選択して数十秒〜数分待つ

編集からマジックレイヤーを選択する

5. テキスト・イラスト・背景が個別のレイヤーに分解され、それぞれ移動・編集ができる状態になる

各要素が個別のレイヤーに分解される

これにより「NotebookLMで内容と構成を作り、Canvaで細部のデザインを整える」という分業フローが完成しました。 作り方に悩む時間がぐっと減り、「何を伝えたいか」という内容や想いに集中できる ようになったと感じています。

💡 マジックレイヤーはCanvaの無料プランでも利用可能です。ただしAIクレジットの月上限があり、使い切ると翌月まで待つ必要があります。うまく動作しない場合はCanvaの言語設定を英語に変更してお試しください。

② フォーマット画像をソースに追加してデザインを統一する

スライドを生成するたびに「毎回デザインが違う…」「もう少し自分らしい雰囲気にしたい」という声をよく聞きます。そこで私がおすすめしているのが、 使いたいデザインのフォーマット画像をあらかじめソースとして登録しておく 方法です。

仕組みはシンプルで、「こういうデザインで作って」と伝える代わりに、参考にしてほしいデザイン画像をAIに見せてしまう、というアプローチです。

具体的には、表紙・目次・見出し・内容の4種類のフォーマット画像をPNGで用意し、「スライドフォーマット(表紙).png」「スライドフォーマット(内容).png」のようにわかりやすい名前をつけて NotebookLMのソースに追加します。

フォーマット画像を準備する
フォーマット画像をソースに追加する

あとはスライド生成時のプロンプトに、どのフォーマットをどのページに使うかを一言添えるだけです。

ソースに追加したスライドフォーマット画像を活用して
スライドを作成してください。
・表紙 → スライドフォーマット(表紙).png
・目次 → スライドフォーマット(目次).png
・各章の見出し → スライドフォーマット(見出し).png
・本文ページ → スライドフォーマット(内容).png

スライドフォーマットを利用するプロンプトの入力

クラスカラーや学校・チームのロゴを入れたフォーマットを一度作っておけば、全く同じフォーマットにはなりませんが、発表のたびに同じデザインで揃います。「うちのチームらしいスライド」が毎回再現できるのは地味ながら嬉しいポイントです。

フォーマット画像を反映して生成されたスライド

③ Deep Researchで、調べ物をAIに丸ごと任せる

手元に資料がないときに特に重宝しているのが「 Deep Research(ディープリサーチ) 」です。2025年11月に追加されたこの機能、調べたいテーマを入力するだけでAIが数百のウェブサイトを自律的に調査し、引用付きのレポートとしてまとめてくれます。

Deep Researchでテーマを入力して調査開始
収集されたウェブサイト一覧を確認してソースとしてインポートする

モードは2種類から選べます。

モードFast ResearchDeep Research
所要時間約3分10〜15分
向いている場面まず全体像をざっくりつかみたいとき引用付きの詳しいレポートが欲しいとき

調査が完了するとAIが収集したウェブサイトの一覧が表示されます。ここで内容を確認し、信頼できそうなものだけにチェックを入れてノートブックにインポートする流れです。無料版は 月10回 まで利用できます。

⚠️ AIが集めてきたサイトは必ず中身を自分で確認してからインポートしましょう。信頼性の低い情報が混じっていると、そのあとに生成するスライドやレポートの精度にも影響します。

子供の自由研究では特に出番が多いです。「気になるテーマ」を入力してDeep Researchで資料を集め、そこからスライドで発表資料を作る。調べる・まとめる・発表するという一連の流れが、NotebookLMひとつで完結します。

まとめ:「どうやって作るか」より「何を伝えたいか」に集中できる

今回ご紹介した3つの活用法を組み合わせると、こんなフローが実現します。

Deep Researchでテーマを調査

フォーマット指定でデザイン統一しながらスライド生成

1ページずつ修正で内容を仕上げ

Canvaマジックレイヤーで細部のデザインを整えて完成

以前は「どうやってきれいな資料を作るか」という作業面に時間と頭を使いがちでした。でも今は、ツールがそこをどんどん引き受けてくれるようになっています。だからこそ、子供も大人も「何を伝えたいか」「どんな想いを届けたいか」という本質的な部分に集中できる環境が整ってきたと感じています。まだ試していない方は、ぜひ今日、Googleアカウントでログインしてみてください。

なお、基本的なNotebookLMの操作は、下記の記事をご覧ください。

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IKIGAI lab.

140名のメンバーが所属する生成AIコミュニティ。監修:髙橋和馬・田中悠介。編集:新谷信敬。

近藤 憲治

株式会社MetaHeroes事業戦略推進本部。愛知教育大学附属名古屋中学校起業部元代表。エンジニア歴20年、技術と事業を横断し次世代育成を推進。社会実装の経験を活かし未来を創る力を育てる。