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AO入試・推薦入試に「挑戦させたい」親が約半数、イー・ラーニング研究所調べ

株式会社イー・ラーニング研究所が、「受験期における“非認知能力”の重要性に関する意識調査」を実施

株式会社イー・ラーニング研究所は、子供がいる親世代を対象に「受験期における“非認知能力”の重要性に関する意識調査」を実施し、結果を発表した。

調査対象は、子供を持つ親や親族に子供がいる人、計444人。調査方法は紙回答で、調査期間は2025年9月3日~9月27日。

その結果、AO入試(総合型選抜)や推薦入試など、人物重視の入試形態に「挑戦させたい」と考えている親が約半数に上った。また、9割以上の親が受験において自己管理能力・やり抜く力などの非認知能力が良い影響をもたらすと考えていることがわかった。非認知能力が学力向上にも「強く影響していると思う」と回答した親は、約6割となっている。

調査結果概要

・親が考える受験で重要な能力は「コミュニケーション力」と「協調性」
子供がいる親世代に「AO入試・推薦入試など人物重視の入試形態が注目されていますが、子供に挑戦させたいと思いますか?(単一回答)」と尋ねたところ、「はい」(226)と回答した親は約半数にのぼった。一方で、「わからない」という回答も約4割を超えた。

親の約半数が、AO入試(総合型選抜)や推薦入試に「挑戦させたい」と回答

「子供の受験を考える際、どのような能力を重視しますか?(複数回答)」という問いでは、「コミュニケーション力」(328)が7割強で最多となり、次いで「集中力」(238)、「計画性」(238)が続く結果となっている。

受験で重視する能力は、「コミュニケーション力」「集中力」「計画性」が上位

さらに、「受験において、学力以外で合否を左右する可能性が高い要素は何だと思いますか?(複数回答)」という問いでは、「協調性」(300)が約7割で最も多く、「面接での受け答え」(273)が続いた。

学力以外で合否を左右すると思われる要素は、「協調性」が1位に

この結果から、単に学力だけでなく、「コミュニケーション力」や「協調性」など、他者と関わりさまざまな状況に対応できる“非認知能力”も受験において非常に重要と認識されていることがわかる。

・約6割の親が非認知能力は学力向上に「影響する」と回答
「子供の非認知能力(自己管理能力・やり抜く力)は、学力向上に影響していると思いますか?(単一回答)」という問いに対し、「強く影響していると思う」(256)と回答した親は約6割となり、「ある程度影響していると思う」(162)と回答した人と合わせると、9割以上の親が影響を認めていることが明らかになった。

約6割の親が「非認知能力は学力向上に『強く影響する』」と回答

・非認知能力向上に家庭で意識しているのは「家庭内でのコミュニケーション」
「子供の非認知能力を高めるために、家庭で意識していることはありますか?(複数回答)」と尋ねたところ「家庭内でのコミュニケーション」(281)が最も多く挙がり、親子の対話を中心とした日々の関わりを重視する傾向が見られた。

子供の非認知能力を高めるために意識していることは「家庭内でのコミュニケーション」が最多

また、「過去に、子供が努力や粘り強さによって成績や活動の成果を上げた経験はありますか?(単一回答)」という問いに対し、親の約6割が「はい」(276)と回答している。

約6割の子供が努力や粘り強さで成果を上げた経験あり

これらのことから、努力や粘り強さといった“非認知能力”が子供の成果に影響を与えていることが明らかになり、重要性が示唆された。

・約9割の親が非認知能力は受験でも社会で生きていくうえでも有用と回答
「非認知能力が高まることは、受験においても良い影響をもたらすと思いますか?(単一回答)」と尋ねたところ、「そう思う」(315)と「どちらかといえばそう思う」(117)を合わせ、9割以上の親が肯定的な見方を示した。

9割以上の親が、非認知能力の向上が受験で有用と回答

また、「受験を通じて身につけた非認知能力は、進学後や社会生活においても役立つと思いますか?(単一回答)」という問いに対し、「はい」(402)と回答した親は約9割となっている。

子供の成長を支える根幹的な力として、9割以上の親が非認知能力を評価

これらの結果から、非認知能力が受験期における一時的な力ではなく、進学後や社会生活においても子供の成長を支える根幹的な力として、非常に高く評価されていることが明らかになった。