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青森県、校務支援システムのクラウド化とゼロトラストセキュリティを推進
Microsoft 365 A5とマイクロソフトのソリューションを活用
2025年9月26日 10:00
アルファテック・ソリューションズ株式会社は、青森県の県立学校67校でおよそ3,750名の教職員が利用する「校務支援システム」のクラウド化と、これを支える「セキュリティ基盤」の導入を青森県教育庁と進めていることを発表した。運用は、2026年2月の開始予定。
同システムは、文部科学省が推奨する「GIGAスクール構想の下での校務DXについて」で示された望ましいセキュリティ要件に準拠。パブリッククラウドへ全面移行しつつ、ゼロトラストを実装することが大きな特徴となっている。
ソリューションとしては、利用中のMicrosoft 365 A3をA5にアップグレードし、ここにMicrosoft Entra Internet Accessを組み合わせる。これにより、統合認証基盤から、データ暗号化・情報漏えい対策、デバイス管理、マルウェア対策まで包括的かつ無駄がない、ゼロトラストセキュリティを実装するというものだ。
Microsoft 365 A5には、Microsoft Defender for Cloud Appsと呼ばれるCloud Access Security Broker(CASB)が含まれており、校内からマルチクラウドへのアクセスを保護する。またMicrosoft Entra Internet Accessは、統合認証基盤であるMicrosoft Entra IDと連携し、さまざまな脅威や安全でないコンテンツ、悪意のあるトラフィックをブロックする、Secure Web Gateway(SWG)だ。
青森県教育庁では、システムを全面クラウド化して、オンプレミスシステムとデータセンターを完全に撤廃。そのために、県立学校とAWS、Microsoft 365、各種SaaSをセキュアに接続することが要件だったという。
導入成果としては、「教職員の働き方改革」を通じて校務の時間を短縮し、児童生徒に向き合う時間の創出を可能にする。また、校務系と学習系のネットワークを統合して「端末2台持ち」を解消し、校内のどこからでも校務を遂行可能にする。
システム面では、パブリッククラウドへの移行による運用負荷の低減と、5年間の総コストの削減、さらに「教育ダッシュボード」のセキュアなデータ連携・データ活用を支える基盤の整備が挙げられている。