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ネットワンシステムズ、愛知県の次世代ICT教育基盤を構築
2025年5月20日 06:30
ネットワンシステムズ株式会社は、愛知県教育委員会における次世代ICT教育基盤の構築を完了したと2025年5月19日に発表した。同システムは、教職員の働き方改革と教育DXの推進、さらに高水準な情報セキュリティの両立を図るもので、2025年1月から稼働を開始。約1万5000人の教職員が利用している。
全体は、従来の境界分離型とゼロトラスト型のセキュリティを併用したハイブリッド構成となっており、業務効率とセキュリティを兼ね備えた仕組みを導入。クラウド型仮想デスクトップの採用により、従来2台必要だった端末を1台に集約し、教室と職員室の往復を不要にするなど業務負荷の軽減を実現した。
また、場所を問わずセキュアな業務遂行を可能にするため、アクセス制御型の環境を整備。校務系業務は学校内のみに限定し、インターネットやメール送受信、グループウェアなどをどこからでも利用できるように設計している。併せて、クラウドプロキシやEDRといったセキュリティ対策を強化することで、情報漏えいリスクの低減を図った。
ドリル学習や採点システムなど、成績情報に該当するデータを扱う機会が増えているため、ファイル暗号化とアクセス制御のソリューションを活用し、教員端末で作成したファイルに自動でラベルを付与。誤って外部にファイルを共有してしまった場合でも、愛知県教育委員会のテナントに所属する教職員アカウントでないと、閲覧できないよう制御をかけている。
さらに、ICT担当者向けには「Growcx」と呼ばれる独自の運用保守ポータルを導入し、問い合わせや申請の手間を減らすとともに、マニュアルやFAQを集約したナレッジセンターとして利用できるという。
この取り組みは、愛知県の教育振興計画「あいちの教育ビジョン 2025-第四次愛知県教育振興基本計画-」の実現に資するものであり、将来のクラウド&ゼロトラストへの完全移行を視野に入れた基盤整備として位置付けられている。