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子供の近視、8割の保護者が不安と感じる 参天製薬調査
2025年4月28日 17:00
参天製薬株式会社は、小中学生の児童を持つ保護者を対象に、子供の近視に対する関心度や知識度などについての意識調査を実施し、結果を公開した。
調査結果から、児童の近視について8割が不安を感じ、予防や健康リスクなどについて8割以上が関心があることがわかった。その一方で、近視に関する知識の各項目について、いずれも知っているとする回答は3割以下だった。
また、医師から説明して欲しい内容は「治療方法」が半数以上だったが、どのような治療方法があるか実際に説明を受けたとの回答は2割弱となっている。
【調査概要】
- 調査対象:小中学生の保護者
- 調査対象数:2,451例(年齢:44.4±5.8歳 男女比:男性45.5%、女性 54.5%)
- 調査方法:Webアンケート調査
- 調査期間 :2024年6月7日から2024年6月13日
具体的な調査結果は以下の通り。
児童の近視に関して関心がある点については、「日常生活で気を付けること」に約9割が、「将来の目の健康に与えるリスク」「進行を抑えるための治療方法」について8割以上が関心があると回答している。
一方で、近視に関する知識について聞いたところ、すべての項目において、「よく知っている」と「知っている」の回答が3割以下だった。
児童が将来近視になることや近視が進行することに不安を感じるかについては、「不安を感じる」「少し不安を感じる」を合わせて8割が不安を感じると答えている。
不安を感じる理由としては、「近視がどの程度まで進むかわからないから」が9割を占めた。また、「近視の進行を抑えるための治療法がないから」が7割、「経済的負担」や「学力の低下」が6割以上だった。
眼科で近視と診断されたことがある児童の保護者1,146人に「医師から説明してほしい内容」を聞いたところ「近視にどのような治療方法があるか」と「日常生活で気を付けること」を半数以上が回答した。また、「近視が子供の将来の目の健康に与えるリスク」との回答も半数近くになっている。
一方で実際に「医師から説明された内容」については、4割以上は「日常生活で気を付けること」は聞いているが、「近視にどのような治療方法があるのか」について説明を受けたとの回答は2割弱、それ以外についても2割以下だった。
なお、保護者のQOLを「PedsQL(Pediatric Quality of Life Inventory) Family Impact Module, Version2」を用いて調査した結果、視力がA判定の児童の保護者のスコア80.18に対して、C判定の児童の保護者は77.31、D判定の児童の保護者は75.63と、PedsQL合計スコアが有意に低下していた。
そのほか、近視が進行した児童ほど、目とスクリーンの距離が短くなり、1日の平均スクリーンタイムが長くなっていることも報告されている。