守谷市と東京学芸大学、東京書籍、Lentranceがデジタル教科書の実証研究に着手

茨城県守谷市と東京学芸大学、東京書籍株式会社、株式会社Lentranceの4者が、「算数・数学」の学習者用デジタル教科書を中核とする実証研究研究に着手（出典：東京書籍株式会社）

東京書籍株式会社は、茨城県の守谷市立小中学校を対象とする、学習者用デジタル教科書を中核とした実証研究の着手について2025年12月22日に発表した。

このプロジェクトは、東京書籍と茨城県守谷市、東京学芸大学 堀田研究室、株式会社Lentranceが締結した「学習者用デジタル教科書の活用による効果や影響に関する共同実証研究」に関する協定のもとに進めるもの。

同研究では、「算数・数学」の学習者用デジタル教科書を活用し、ICTを取り入れた教育の効果や影響を学術的に分析することを目的としている。研究期間は2025年10月から2027年3月末までを予定しており、その成果を基に新たな教育モデルを構築し、広く社会に発信することを目指している。

背景には、教育現場へのICT導入が進む中で、デジタル教科書や教材の効果を客観的に評価する重要性が高まっている現状があるという。守谷市の小中学校を実証研究の場とし、ICTの利用目的や導入効果、効果に関する評価手法、地域での展開のあり方についても分析を行う予定だ。

実証研究では、当事者間で協議して定めたデジタル教科書とデジタル教科書用プラットフォームを使用して授業を実施し、児童生徒の学習履歴データを収集・解析。このデータから、ICTが教育活動にもたらす効果を検証する。

各参加団体の役割は明確に分担されている。守谷市は研究校の選定と教育活動の実施、東京学芸大学は研究計画の策定と成果の学術的発信、東京書籍はデジタルコンテンツの提供と成果をまとめたレポートおよび実践事例集を作成、Lentranceはデジタル教科書用プラットフォームの提供を担当している。