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授業支援クラウド「スクールタクト」での実証実験を教育心理学年報で報告

書くコミュニケーションにより内気な児童が活性化、コメントを貰うことが多い児童は承認感が高い

授業支援クラウド「スクールタクト」を運営する株式会社コードタクトは、NTTコミュニケーションズと合同で実証実験を実施。その結果と分析について、日本教育心理学会の教育心理学年報(2022年61巻)に掲載された学会レポート「withコロナ時代における子どもたちの資質・能力を育成する協働学習の工夫―教科指導と生徒指導を統合するチーム学校の教育実践―」の中で、同社代表取締役の後藤正樹氏執筆による「ICTを活用した協働学習」として発表した。

実証実験は、学校の朝の会で児童生徒がスクールタクトを使い行う「朝ノート」の活動を対象とした。朝ノートとは、学級内の親密な人間関係作りを後押しすることを目的に、朝の会で児童生徒がスクールタクト上に自身の体調や興味関心などを書き込み、学級内で相互に閲覧、コメントなどをし合う活動だ。

この実証実験では、朝ノートにおけるスクールタクトの行動ログを分析し、学級内の人間関係のつながりをコミュニティグラフとして可視化した。そして、学級状態に関する教員の感覚との比較や、学級満足度を測定する質問紙との相関性の検証などを行った。

この研究を通じ「書くという間接的なコミュニケーション」により、普段コミュニケーションの中心にならない内気な児童が活発化することや、コメントを貰うことが多い児童は承認感が高い傾向にあることなどがわかったと報告している。

学会レポート「withコロナ時代における子どもたちの資質・能力を育成する協働学習の工夫―教科指導と生徒指導を統合するチーム学校の教育実践―」は、コロナ禍の学校教育において、感染症対策とICTの積極的な利用、活用、そして協働学習をどう展開していくのかを考えることを目的に、複数の先進的な実践や報告をまとめたもの。「J-STAGE」のサイトから無償でダウンロードできる。