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TD SYNNEX、「Chromeデバイスライセンス管理ツール」を無償で提供開始

Googleスプレッドシート上でChromebookのライセンスを管理するツール

TD SYNNEX株式会社は、「Chromeデバイスライセンス管理ツール」の無償提供を9月6日より開始した。GIGAスクール構想により主に教育機関で一気に普及が進んだChromebookの運用管理をシンプルに行なうためのツール。GoogleスプレッドシートとGoogle Apps Scriptで構成されており、インストール等の作業は必要ない。

GoogleのChrome Enterprise UpgradeやChrome Education Upgradeは、購入するとGoogle Workspaceの組織に割り当てられる。このとき、Chromeデバイスも部門ごとに割り当て可能だが、ライセンス自体は組織に割り当てられるため、部門内で割り当てられたライセンス数以上に端末をアクティベートできてしまうことがある。

この問題に対して、Chromeデバイスライセンス管理ツールを利用することで、各部門でどれくらいのライセンスがアクティベートされているかを把握し、ライセンス数を超えてアクティベートしている部門を管理者が把握し、利用を制限できるようになる。

Chromeデバイスライセンス管理ツールは以下の機能を持っている。

  • 現在Google Workspaceに登録されている部門を取り込む
  • 取り込んだ部門の中で必要な部門のみChromeのライセンス数を取得する
  • 部門ごとにライセンスの上限数を設定し取得したライセンス数が上限を超えていないか確認する
  • 上限ライセンス数を超えていた場合には、管理者へメール通知するか、その部門のデバイス登録担当者のアカウントのパスワードを変更し、追加のアクティベートができないように制限する
  • パスワード変更が完了した場合、失敗した場合には管理者向けにメールを送信する

■提供の背景

GIGAスクール構想により教育分野のデジタル化が進展するなか、小中学校では Chromebookのシェアが大幅に増加。この流れを受け高等学校でもChromebook導入台数が増加している。

ただし、複数台Chromebookデバイスの運用管理ではライセンス管理が煩雑となり、本来学校ごとに割り当てられたライセンスを超過する等の問題が発生するケースが頻発しているという。特に、教育機関が生徒に配布する際には、セキュリティ担保・アプリケーションインストール可否等のChromebookデバイス一括管理が必須となる。しかし、本来メーカーが想定していた運用管理とは異なる状況が発生し、高等学校側でライセンス超過するケースが多発している。

こうした背景から、Google Workspace for Educationに貢献したパートナー企業に贈られる「Appreciation for Excellent Partnership 2022」を受けているTD SYNNEXが、各学校が割り当てられたライセンスを超過しないように利用できるツールを開発し、全国に無償展開を開始した。