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講師の筆運びを電子黒板に、小学生215人がオンライン書道

電子黒板に映る講師の筆運びを見ながら「天地」を書く小学5年生(出典:しゃしゅしょ株式会社、以下同じく)

しゃしゅしょ株式会社は、2026年7月16日と9月3日、佐賀市内の小学校において小学5年生95名と小学6年生120名に向け、オンラインによる書道指導を実施した。

書道指導では、講師の手元を各教室の電子黒板に映して、筆運びをリアルタイムで提示。講師一人が学年全体を同時に指導している。今回の取り組みは、小学校での書道指導をオンラインに置き換えたもので、合計で215名が参加した。

講師を務めたのは、しゃしゅしょ株式会社代表取締役で書道家の鬼崎博子氏である。鬼崎博子氏は同校で約15年間、3年生から6年生までの各クラスを対象に対面で書道を指導してきた。

3年前からオンライン指導の環境が整ったことを受け、「同じ質の指導を、教室に居合わせなくても届けられないか」「地域を越えた学校の子供たちにも、本物の筆運びに触れてほしい」といった思いから、7月に初めて学年全体を対象としたオンライン指導に挑戦している。

7月16日の第1回は、小学5年生95名(3クラス)を対象に実施し、課題文字は「天地」とした。7月8日に接続テストを行い、当日は9時から3クラスが接続。9時25分に授業を開始し、トラブルもなく予定通りに進行した。

9月3日の第2回は、小学6年生120名(4クラス)を対象に実施。課題文字は「千里の馬」で、基本動作から指導。授業ではZoomを利用し、書画カメラで鬼崎博子氏の手元と顔を各教室の電子黒板に配信した。半紙の折り方や筆のほぐし方、墨のすり方、縦線の払い方を書画カメラで大きく映し、1つずつ行程を確認している。

9月3日に実施した授業の様子。小学6年生120名(4クラス)を同時に指導
画面の指導に合わせて、縦線から練習

授業内では字の特徴や書き順、線の長さと太さのバランス、点の位置を具体的に解説。児童は4文字を1枚の紙にまとめて書く練習を行い、清書用紙を使って作品を仕上げ、担任の先生へ提出した。

同社は、講師が書いた文字が残り、児童が見返しながら練習できるオンラインの効果を確認。講師の手元をアップにして電子黒板に映すことで、筆運びが教室のどこからでも明確に見えるという。また、一人の講師が同じ質の指導を学年全体に届けることができ、日程調整や準備・片付けの負担を抑えられるメリットもある。

講師の手元をアップにして電子黒板に映すことで、筆運びが教室のどこからでも見やすい

一方、児童からの質問へその場で応じるには工夫が必要で、今回は担任が教室内で児童の質問に対応した。今後はチャットや別回線による連絡方法も検討。児童の質問が確実に講師へ届く仕組みづくりを通じて、双方向性の向上を目指す。

2回目では、7月の授業後に教員から寄せられた意見を反映した。接続確認の時間を確保しやすい3時間目に変更したほか、講師が伝える指導ポイントを事前に担任と共有。当日は教室の黒板にも課題文字や筆運びの要点、字配りのマス目を書き、オンラインの説明を担任が補う形を取っている。

要点を黒板に書き、担任が説明を補足

担任からは、講師が説明している間に机間指導へ回れることや、書道指導を講師に任せることで児童の様子を確認しやすかったとの意見が寄せられた。同社は今後、カメラや音声連絡の方法を見直し、ほかの学校や地域への展開も検討するという。

書画カメラで手元を映しながら指導する鬼崎博子氏