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高校生の86%が夏休みを「楽しみ」と回答、一方で「進路不安」や「SNS疲れ」も──ライフマップ調査

株式会社ライフマップが、高校生164人を対象に実施した「夏休みの過ごし方と意識の実態」についてのアンケート調査結果を発表

進学情報サイト「コレカラ進路.JP」を運営する株式会社ライフマップは、全国の高校生164人を対象に、「夏休みの過ごし方と意識の実態」についてのアンケート調査を実施した。

ライフマップでは「徹底的な高校生目線」を行動指針に掲げ、高校生のリアルな声を拾い上げる実態調査を実施。今回の調査では、夏休みに対する期待や不安、SNSの利用、休み明けの気がかりなど、高校生のリアルな本音が判明している。

今回の調査では、「夏休みのことを考えるとどんな気持ちになりますか?」という問いに対し、「楽しみ」と回答した高校生が86.4%となり、多くの高校生は夏休みをポジティブに捉えていることがわかった。一方で、「楽しみではない」と答えた高校生も13.7%存在し、全員が同じように夏休みを待ち望んでいるわけではないことも明らかになった。

「楽しみではない」と回答した高校生からは、家庭環境の事情や進路への不安など、個々の状況に応じた悩みが聞かれた。こうした声は、夏休みという特別な時間であってもさまざまな葛藤や不安が存在することを示しており、高校生一人ひとりが安心して夏休みを過ごせる環境づくりや、きめ細やかなサポートの必要性がうかがえると、ライフマップではまとめている。

【調査概要】
調査内容:夏休みの過ごし方と意識の実態について
調査機関:自社調査
調査対象:ライフマップを利用している全国の高校生
有効回答:164人
調査期間:2025年6月1日~8月21日
調査方法:高校訪問でのアンケート調査
※同調査データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合がある

・約6割が夏休みをポジティブに捉えるも、不安や孤独を抱える声も2割超
「あなたにとって、夏休みはどんな時間ですか?」という問いに対し、「自由でのびのびできる時間」(36.6%)、「推し活や趣味に集中できる時間」(22.6%)といったポジティブな回答をした人が、合わせて59.2%と半数以上だった。

一方で、「進路や将来のことを考えて不安な時間」(12.8%)、「ダラダラして罪悪感を感じる時間」(8.5%)、「人とのつながりが減り孤独な時間」(3.0%)とネガティブな回答をした人も24.3%おり、夏休みは解放感と孤独・不安が混在する時間であることがうかがえる。

夏休み中に不安や罪悪感、孤独を感じるという回答は24.3%

・高校生の夏休み、楽しさの裏にある「孤独感」と「不安」
「夏休みを過ごすうえで、どんな不安やストレスを感じたことがあるか」と聞いたところ、最も多かったのが「勉強・受験のプレッシャー」(54.3%)だった。次いで「規則正しい生活ができなくなる」(45.7%)、「SNSを見て人と比べてしまう」(32.3%)、「お金のこと」(31.7%)が続いた。

また、「家族との関係」(17.7%)や「予定がなく孤独感がある」(9.1%)、「自分の居場所がないと感じる」(6.7%)といった家庭や人間関係に関する不安も一定数見られ、学習面や生活面に加え、SNSや家庭環境、孤独感など、多方面でストレスや不安が存在することがわかった。

不安やストレスに感じることの最多は「勉強・受験のプレッシャー」

・高校生のSNS利用、約半数が「つい見すぎてしまう」
夏休み中のSNS利用について聞いたところ、最も多かったのは「SNSを見る時間が増えてしまう」(48.8%)だった。次いで「SNSが息抜きになる」(26.8%)や「楽しそうな投稿が増えてワクワクする」(25.0%)といったポジティブな回答が続いた。一方で、「楽しそうな投稿を見て気が重くなる」(12.8%)、「友人の日常と比べて落ち込む」(9.1%)、「SNSから少し離れたいと思う」(7.9%)といった回答から、SNS疲れの影響も確認された。

夏休み中のSNS利用は、高校生にとって楽しみや息抜きの場であると同時に、周囲との比較や気疲れの要因にもなっており、その二面性が浮かび上がる結果となっている。

SNSに対するネガティブな回答は29.8%

・高校生が望む夏休みのサポートは「遊び・つながり・相談」
夏休み中にあったらうれしいサポートや環境について聞いたところ、最も多かった回答は「お金がかからない遊びや体験の場」(40.2%)、次いで「趣味を共有できる仲間とのつながり」(38.4%)だった。さらに、「進路や将来について気軽に話せる場」(25.0%)、「学校や家以外で安心して話せる場」(18.9%)など、外部に人とのつながりや居場所を求める回答が続いた。

高校生にとって、経済的負担を気にせず楽しめる体験や、趣味や関心を共有できる仲間との交流、さらには進路や将来について気軽に相談できるような居場所が重要であることがうかがえる。

高校生が望む夏休みのサポートは「遊び・つながり・相談」が上位に

・夏休み明けの不安、トップは生活リズムと学習遅れ
「夏休み明けに、気になってしまいそうなこと」を聞いたところ、最も多かった回答は「生活リズムを戻せるかどうか」(54.3%)、続いて「勉強の遅れや成績の不安」(53.7%)となっている。

さらに、「周囲との比較」(31.7%)や「見た目の変化」「学校の空気感に戻れるかどうか」(16.5%)も挙がり、他人との比較や自己イメージに関する不安が高校生にとってプレッシャーになっていることがわかった。

生活リズムと学習遅れが夏休み明けの不安