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NEC、テスト採点支援ソフトウェアの機能強化と導入代行サービスを新規提供

教員の校務効率化を支援

NECは、テスト採点後の解説授業準備を効率化し、採点結果をもとにした児童生徒への個別指導を支援する「分析機能」や「ソート機能」を追加したテスト採点支援ソフトウェアの新バージョン「EdLogクリップ採点支援システム Ver3.3」の提供を開始する。また、本ソフトウェアやテスト採点に関連するシステムの導入を代行するサービスも新たに用意し、9月8日より販売を開始した。

昨今、教育現場では教員の長時間労働是正に向けた校務効率化などの働き方改革が進められる一方で、文部科学省が提唱する「個別最適な学び」「児童生徒の学習状況の見取り」「評価と指導の一体化」といった質の向上も求められている。

こうした中、校務効率化を目的にテスト採点支援システムを導入したユーザからは、「採点作業は早く終わるが、一人ひとりの児童生徒の理解状況が見えにくくなった」「もっと一人ひとりに向き合った指導を行いたい」といった要望も出ていた。

そのため、今回のバージョンでは、児童生徒一人ひとりに適した指導を行なうことができるよう、テスト結果の分析、ソート機能を強化している。また、このテスト採点支援ソフトウェアをスムーズに導入できるよう、インストール作業代行サービスを新たに提供するとともに、試してから導入できる無償体験版でも新バージョンに対応した。

分析機能:レーダーチャートの表示
分析機能:グラフ表示
ソート機能

分析機能については、文部科学省「新学習指導要領」の観点別学習状況評価に基づいて、「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」を基本とする観点別を含む個人成績の推移を示すグラフや、クラスや学年の平均との比較が可能なレーダーチャート機能を追加。

ソート機能は、設問ごとの採点終了後、個人ごとに解答用紙全体を確認するプレビュー画面において、過去の履歴の中から任意で選択したテスト結果との得点差が大きい順、小さい順に並べ替えて確認することが可能になった。

これら機能により、 テスト採点結果をもとに現在と過去の差分や個人ごとの理解度が把握しやすくなるため、 教員のテスト後の解説授業準備や児童生徒への解説コメント作成作業を効率化し、「児童生徒の学習状況の見取り」を支援する。また、現行バージョンの採点効率化機能、解説コメント記入機能、模範解答作成機能と合わせて、教員による「個別最適な学び」のための指導を支援する。

ほかにも、テスト採点支援ソフトウェアのインストール代行および起動確認(ソフトウェアの起動と画面遷移の確認)を行なうサービス「クリップ採点支援システムインストール」を新たに提供。さらに、Google Classroom連携モジュールを利用して教育クラウドと連携できる既存オプション「クラウド連携パック」のインストール代行とクラウドとの連携状態を確認する「クラウド連携パックインストール」のサービスも用意。導入前に使用感を無料で体感できる体験版も用意している。

EdLogクリップ採点支援システムは、最初のバージョンを2018年5月に発売した。サーバー不要のため、パソコン1台から導入できる。商品買い取り方式なので、購入の翌年にライセンス料が発生するといったこともない。テストの採点は、児童生徒が手書きした紙の解答用紙をスキャナーで読み込み、デジタルで採点。採点した答案用紙は、紙に印刷して返却するため、従来通りの紙を配布してのテストを行なうことができる。