「進研ゼミ」の英語オプション教材「オンラインスピーキング」に、表情・感情認識AIを導入

株式会社ベネッセコーポレーションが提供する通信教育「進研ゼミ」の英語オプション教材「オンラインスピーキング」は、2022年3月より、すべての英語オンラインレッスンに講師の指導品質向上を目的として「表情・感情認識AI」を導入したと発表した。レッスン中の講師の表情やジェスチャーをリアルタイムで解析し、講師へ即時フィードバックすることで、指導品質の更なる向上を図る。

導入したのは、株式会社シーエーシーのオンラインコミュニケーション活性化支援ツール「心sensor for Communication」をベネッセ独自のレッスン品質管理ノウハウに基づきカスタマイズしたシステム。本システムは表情・感情認識AIを搭載し、オンライン会議や研修でのコミュニケーションの課題を解決する目的で企業に採用されているが、教育サービスでは初めての導入となる。

１ 全ての講師が高い水準の指導を実現
子ども向け指導において経験値だよりで感覚的な部分を数値で可視化し、指導歴にかかわらず、すべての講師が高い水準の指導を実現できる仕組みをめざす。生徒からの人気が高くリピート受講が多い講師や、体験レッスンから入会に繋がりやすい講師のパフォーマンスを指標化し、もっとも顧客満足度に寄与する要素を重点的に即時フィードバックする。その結果、新人講師でも高い満足に繋がる、ポイントを押さえた指導を可能にする。

２「笑顔の頻度」をキーにレッスンを活性化
テスト導入の段階で、顧客評価が高いレッスンには「感情表現が豊かでジェスチャーが多用されている」という共通の傾向がみられたため、感情・ジェスチャーを解析観点として取り入れた。講師と生徒の笑顔が多く出現するレッスンは満足度が高い傾向にあることがわかったため（下のグラフ参照）、本システムでは、「笑顔」の頻度を重要指標の1つとしている。

レッスンの解析データは、講師単位でログとして蓄積し分析する。週次で自動分析を行ない、改善が必要な講師にはトレーニング担当が個別指導を行なう。またパフォーマンスが高い講師のノウハウを講師組織全体に還元し、日々のレッスン品質を向上させていく。