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AIが答えを出す時代、人は何を問う? 宮田裕章氏の新著が発売

このコーナーでは、教育や子育て、テクノロジーに関する話題の書籍や、読者の皆さまの学びや情報収集に役立つ書籍を紹介します。
『AI時代の「問い」を立てる力 「答え」が溢れる世界で、人間は何を引き受けるのか』(著者:宮田裕章/発行:株式会社光文社/出典:学校法人CoIU、以下同じく)

学校法人CoIUは、Co-Innovation University(コー・イノベーション大学、以下CoIU)の特別顧問を務める宮田裕章氏の新著『AI時代の「問い」を立てる力 「答え」が溢れる世界で、人間は何を引き受けるのか』の発売について2026年10月19日に発表した。

同書では、AI時代における「問い」をテーマに、問いの立て方や磨き方、社会の中で実践につなげていくための考え方を紹介している。

生成AIの普及により、知りたいことを入力すれば、短時間で情報や回答を得られるようになっている。一方で、AIが答えを示すことができるからこそ、人間には「何を問うのか」「なぜそれを問うのか」を考える力が求められているという。

宮田氏は、AIが高度な「答え」を提示できるようになるほど、人間には「そもそも何を問うべきなのかを考える力が求められる」という視点を提示。AIによる「問いの自動化」と、日本の教育が持つ強みがそのまま弱みにもなり得る構造を入り口に、「問いを立てる技術」を再現可能な形で捉えながら、対話や実践を通して問いを磨き、社会へ広げていくプロセスを解説した。

また、「問いを立てる力」を教育の中で実践する事例として、宮田氏が設立準備から関わり、現在は特別顧問を務めるCoIUの取り組みも掲載している。

CoIUは、2026年4月に岐阜県飛騨市で開学した4年制大学である。共創学部地域共創学科を設置し、「問いを立てる力」と「共創力」を教育の柱とした。従来の「教員が問い、学生が答える」という学びだけでなく、学生自身が問いを立て、教員がその問いをともに磨く伴走者の役割を重視。他者との対話や社会での実践を繰り返すことで、自分の問いを深めていく。

CoIU1期生の授業風景。学生自らが問いを立て、教員との対話を通じて学びを深めていく

例えば、地域の社会課題に取り組む際には、あらかじめ課題や答えが用意されているわけではない。大学生が地域の現場に入り、人々との対話を通じて、自分が持っていた前提や違和感に気づきながら、「そもそも、何が課題なのか」「自分はなぜ、この問題を気にしているのか」を問い直す。

こうした学びを社会の現場へ広げる取り組みが、2年次以降に実施する長期実践プログラム「ボンディングシップ」である。学生は企業や自治体、地域などに継続的に関わり、異なる立場や専門分野の人々との対話を重ね、自らの問いを深めていくという。

地域や企業など社会の現場に入り、多様な人との対話と実践を通して、自らの問いを深める

宮田氏は、AIが答えだけでなく問いも生み出す時代において、人間自身が何を大切にし、どのような未来を望むのかを考える重要性を指摘。「自分が望む未来が、他者にとって望ましいとは限らず、異なる願いや価値観に出会い、自分の前提に気づく。対話や実践を通じて、自分の問いそのものも変わっていく。その過程で、一人では見えていなかった可能性がひらけてくる」とコメントしている。

著者プロフィール

宮田裕章(みやた ひろあき)

1978年、岐阜県生まれ。慶應義塾大学医学部教授。専門はデータサイエンス、科学方法論。2003年、東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)。2015年より現職。著作に『共鳴する未来』(河出書房新社、2020年)『データ立国論』(PHP研究所、2021年)。2025年大阪・関西万博ではテーマ事業プロデューサーを務め、シグネチャーパビリオン「Better Co-Being」を手掛けた。 2026年4月に岐阜県飛騨市で開学した4年制大学「Co-Innovation University(CoIU)」の設立に携わり、現在は特別顧問を務める。

目次

序章 答えが溢れる時代に、問いが足りない
第1章 問いの貧困はどこから来たのか─AIと教育、二つの力
第2章 問いの技術─「良い問い」には型がある
第3章 問いを鍛える─実践と訓練の方法
第4章 AIと「問い」を共に磨く─実践的な対話術
第5章 リーダーの仕事は「答えを出す」から「問いを手渡す」へ
第6章 アートはなぜ「問いを開く」のか
第7章 医療とデータの現場から─問いの質が「命」を左右する
第8章 問いは、一人で立てるものではない
第9章 問いが社会を動かすとき
終章 学び直すのは、人間の役割そのもの

付録A 問いの型20選
付録B あなたの問いを磨く10のチェックリスト
参考文献・引用文献

書誌情報

書名:AI時代の「問い」を立てる力 「答え」が溢れる世界で、人間は何を引き受けるのか
著者:宮田裕章
発売日:2026年10月20日
定価:1,056円(本体960円+税10%)
判型:新書判
ページ数:240ページ
ISBN:9784334111489
発行:株式会社光文社

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