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郁文館グローバル高等学校、IELTS推進校に認定

郁文館グローバル高等学校、IELTS推進校に認定(出典:IDP Education Japan合同会社)

グローバルな英語4技能テスト「IELTS(アイエルツ)」を運営するIDP Education(以下 IDP)は、郁文館グローバル高等学校(IGHS)を「IELTS推進校」として認定した。

IDPでは2023年より、IELTSを軸にグローバル教育と進路指導を推進する学校を「IELTS推進校」として認定している。これまで全国で8校が認定されてきた。

今回新たに認定された郁文館グローバル高等学校は、IELTSを教育のKPIとして体系的に導入し、海外大学合格者数を過去3年間で約6倍に伸ばすなど、英語教育の成果を明確な数値で示す先進的な取り組みが高く評価されている。

2022年度は、入学時にIELTS 5.5レベル(CEFR B2・英検準1級相当)に達していた生徒は4%だったが、卒業時には約8割が同レベルに到達した。

2025年春卒業生87名のIELTSスコア実績(出典:IDP Education Japan合同会社)

同校では2026年度よりカリキュラムを大幅にリニューアルし、国際教員(International Teachers)によるイマージョン教育を中心に据えている。

米国名門校とのDual Diplomaプログラムを提供する「Honorsクラス」と、日本語・英語を融合した探究型学習を行う「Liberal Artsクラス」の2コースを展開。いずれのクラスも、IELTSを学習の指標として活用し、全生徒を対象に高校3年間で複数回のIELTS公式試験の団体受験を実施することで、英語力の向上とグローバルな進路選択を支援している。

IGHSの2つのクラス概要(2026年度~)(出典:IDP Education Japan合同会社)

同校では、IELTSで求められるアカデミック英語力や多様なスキルをカリキュラム全体に組み込んでいる。

例えば「Essay Writing」では、IELTSライティングの公式ルーブリックを参照しながら、論理的構成力やデータ解釈力を養う。

SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」をテーマにしたEssay Writingの授業資料(出典:IDP Education Japan合同会社)

「Debate & Discussion」では、時事問題やSDGs、生徒自身のリサーチテーマを題材に、論理的な発言構成力や流暢さ、語彙(ごい)・コロケーション(よく使われる単語の自然な組み合わせ)の幅など、スピーキング力を鍛える。

「Comprehensive English」では、小説を中心としたリーディングを通じて、スキャニング、推論、文脈語彙(ごい)など、IELTS形式の設問タイプを実践的に学習する。

さらに、イマージョン授業科目(例:HonorsクラスのBiologyやMathematics、Liberal ArtsクラスにおけるIntegrated Science)では、講義形式のリスニングを通してノートテイキングの技法を訓練。IELTSリスニングへの対応力を高めているという。

HonorsクラスにおけるBiologyの授業風景(出典:IDP Education Japan合同会社)

Honorsクラスでは、高校1年次の早い段階から、IELTSに精通した教員による放課後の集中サポートを実施している。初回受験(1年次夏)に向けてレベル別にクラスを編成し、課題に応じたグループ指導で授業内容を補強する。

一方、Liberal Artsクラスでは高校2年次の夏に初めてIELTSを受験。1年次後半から2年次前半にかけて放課後および長期休暇中に集中的な講座を行い、2年次末までに全員がB2レベル到達を目指す。

3年次夏には両クラス合同で、大学出願に向けた最終強化講座(Booster Session)を開講。さらに、全コース共通でエッセイ添削(ライティングクリニック)、スピーキング演習・面接練習、模試の振り返りセッション、個別学習計画などを継続的に提供している。