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保護者が子どもに望む力、コミュニケーション力、レジリエンス、セルフスターター

atama plusの調査、なってほしい理想の姿と現状にギャップも

AI教材を提供するatama plus株式会社は、小学生から高校生をもつ保護者を対象に子どもに身につけてほしい力や、なってほしい理想の大人像について調査し、その結果を2023年4月5日に発表した。それによれば、保護者が子どもに求めるのは「コミュニケーション力」「レジリエンス」「セルフスターター」といった、大人の社会にも共通する力であることがわかった。

この調査は「教育意識に関する調査」として、小学生から高校生の子供を持つ保護者1,200名を対象に2022年10月7日から12日にかけてインターネット上で調査したもの。

保護者が子どもになってほしい大人像に関する調査では「他人とコミュニケーションをうまく取れる」が1位、次いで2位は「失敗しても立ち直れる」、3位が「自分の意見を言える」「主体的に行動する」だった。

なってほしい大人像

次に、なってほしい大人像(理想)と子どもの性格(現状)のランキングを比較すると、理想と現実の順位には違いがあることがわかった。例えば「失敗しても立ち直れる」は、なってほしい大人像では2位だったが、今の子どもの性格では8位となった。また「主体的に行動する」は理想では4位だったが、現状では11位であった。一方「他人とうまくコミュニケーションを取れる」は理想では1位、現状では2位と大きな差はなかった。

子どもの性格となってほしい大人像のランキング比較

さらに、子どもがこれからの社会を生き抜いていくために必要だと思う力に関する調査では、「他の人とうまくコミュニケーションをとれる」と「自分で判断して選んで決められる」が同率で1位。また、そのような力を身につけられるよう、親が気を付けていることについて質問すると、下記のような回答があった。

  • 「宿題などは最初にこれを今日中のどこかでやろうねと伝えて、あとはやれやれとしつこく言わない。自分の責任でやりなさいと伝えている」【男子/小学1年(女性39歳)】
  • 「何かをする際に必ずいくつか選択肢を用意して、子どもが決めるようにしている」

このように、子どもが責任や選択を意識できるようにしているという回答が複数見られた。また、「他の人とうまくコミュニケーションを取れる」については、「相手の立場に立って物事を考えること。相手の意見も聞きながら、自分の意見を伝えることができる力をつけること」【男子/中学2年(女性45歳)】など、双方向の対話を重視する回答があった。

これからの社会を生き抜いていくために必要な力

調査を通じてさまざまな意見が見られたが、保護者が子どもにとって重要だと答えた項目は、「失敗しても立ち直れる力」や「自分で決められる力」。これらは、不確実で正解が一つではない現代ならではの回答と考えられる。また、困難をしなやかに乗り越え回復する力である「レジリエンス」など、社会的で働く大人にも求められる項目も重視されていた。調査に回答した保護者は30代から50代までの世代であることから、自身が必要だと思っているスキルを子どもにも期待していることがうかがえる結果となった。