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私立学校6割のホームページはSSL非対応、GA4非対応の事実が明らかに

生徒募集に影響を及ぼす可能性も

「私立学校2,350校のうち、6割超の学校がSSLに対応していない」という調査結果を、6月7日、株式会社PLANEd(以下、PLANEd/プランド)が発表した。

同じ発表では、Googleアナリティクス4(以下、GA4)への移行についても警笛がならされており、こちらは未実施の学校が1,339校(約6割)。自校のサイトへのアクセス解析に支障が出ることが推定される。

PLANEdは、教育事業における情報システムの保守・支援業務や広告代理などを提供しているが、今回の発表は「独自調査の結果、重く受け止めるべき状態と判断した」として出されたもの。

同社では、この「学校ウェブサイトがSSL非対応な問題」と「GA4への移行が未実施な問題」について、以下のようなリスクがあると説明している。SSL非対応の問題にせよ、GA4への移行が済んでいない問題にせよ、昨今のWebサービス界隈で話題になっているものといえる。

①学校ウェブサイトの閲覧に関する問題
以前からGoogleでは、SSL化されていないサイトは安全ではないとして、検索順位が低くなる措置が取られている。ブラウザーにも保護されていないサイトとして警告が表示されるため、学校説明会などのフォームに個人情報を入力することをためらう保護者がいることは想像に難くない。また、通信が暗号化されていないため、個人情報漏洩などのリスクにも脅かされてしまう。学校の信頼度低下にも繋がりかねない。

②学校ウェブサイトのアクセス解析に関する問題
2022年3月、Google社より「Universal Analytics(UA)」計測終了がアナウンスされた。無償版の計測終了日は2023年7月1日までとなり、継続してアクセス解析を実施したい場合には、新バージョンのGA4への移行手続きが必要となる。一方、移行手続きを実施しない場合、サイトへの訪問数が確認できなくなるほか、過去のデータを遡って参照したりもできなくなる。

同社では「これら2つの状況が、こと私立学校において発生してしまうと、生徒募集に大きなダメージを与えてしまう」と説明。「多くの学校は、自校のウェブサイトを通じて、学校説明会やオープンスクールの募集を行なっており、学校運営にも大きく関わる」として、早めの対策を呼び掛けている。

なお、これに対する支援プランも同社は発表。1つめが、「SSL化設定代行プラン」(SSL証明書取得代行、サーバー設置、SSL反映確認)を16,500円(税込、SSL証明書の取得費用実費を除く)で請け負うというもの。2つめは「GA4設定代行プラン」(GA4アカウントの作成、ホームページへのコード設置、データ取得検証、ホームページのGoogle Analytics用コード調査)を49,500円(税込)で請け負う。いずれも期間限定で大幅に値引きした価格設定とのこと。

令和2年に教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会が発表した結果によると、学校・教育機関における個人情報漏洩事故の発生人数は114,232人、そのうち95,000人がシステムサーバー管理が原因だったという。世界でも話題になっているマルウェアEmotetの感染拡大が国内でも広がっており、学校もその対策が求められている。

令和2年度 事故発生件数・個人情報漏えい人数(出典:令和2年度 学校・教育機関における個人情報漏えい事故の発生状況 調査報告書第2版)