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異世界漫画で探究実践を紹介、慶應義塾大学 井庭 崇研究室
2026年7月15日 12:03
慶應義塾大学 井庭 崇(いば たかし)研究室は、「探究」の実践知を物語に組み込んだ漫画『探究のしかたがわかる! 異世界探究』について、KADOKAWAの漫画サイト「カドコミ」と漫画アプリ「カドコミアプリ」で無料公開を開始した。
同作は全8話で構成。2026年7月14日に第1話から第4話を公開済みで、7月21日(火)に第5話から第8話を公開する。原作(ストーリー)と企画、プロデュースは慶應義塾大学総合政策学部 教授の井庭 崇氏、作画は制作当時に井庭研究室へ所属していたVIVI氏が担当している。
作品では、高校の「総合的な探究の時間」などで取り組む課題設定や情報収集、整理と分析、まとめと発表、振り返りの流れを描く。探究の方法を知識として説明するだけでなく、登場人物が迷いながら考え、仲間と話し合い、行動する過程を物語として示し、読者が探究に生かせる考え方や行動のヒントを得られる構成とした。
物語のもとになっているのは、井庭 崇氏らがまとめた「探究パターン」である。先進的な探究活動に取り組む高校の教員や生徒へのインタビューをもとに、探究を進める際の工夫を抽出して36のヒントとして整理。実践知を言語化する「パターン・ランゲージ」を探究活動の支援に応用した研究成果となる。
漫画では、探究パターンを原型にした「探究スキルカード」が登場する。主人公たちが探究の途中で課題に直面すると、場面に応じたカードが現れ、次に考えることや取るべき行動を示す。各話の終わりには物語に登場したカードをあらためて掲載し、読者が自分の探究活動でも使いやすい構成とした。
物語の主人公は高校生のケントである。放課後に意識を失い、目覚めると異世界へ召喚されていた。元の世界へ戻るには、難関の探究者試験に合格しなければならない。ケントは女神から探究スキルカードを受け取り、異世界で出会ったクラフト、ティアとチームを結成。3人は課題を見つけ、情報を集め、分析し、結果を発表する一連の探究活動に取り組んでいく。
井庭研究室では、人がよりよい実践に取り組むことを後押しする物語を「実践発想ストーリー」と名付けて研究している。同作は、登場人物の試行錯誤を通じて読者が探究の過程を疑似体験し、自分の活動へ取り入れる方法を考えられる作品として制作している。
制作過程では、2025年11月に公立高校の高校生約300人が第1話から第3話を先行閲覧している。高校生からは以下の感想が寄せられた。
- 漫画なので、苦手意識を持つことなく、探究とはどういうもので、どのように行うのかを知れて、とてもよかった
- 探究に対して、とても不安だったが、とてもわかりやすくて、「自分にもできるかもしれない!」と思った
- 探究を進めていく様子を、同じ目線で見ることができて、すごく面白かった
- 自分のように、探究をやったことがない主人公が探究を進めていくストーリーなので、共感できるところが多い
- 自分の経験のように感じられ、一緒に「謎」を解き明かしていくようで楽しかった
- 「探究」のイメージが大きく変わる漫画だった
- この漫画を読むことで、「やらされている退屈な探究」が「自分がやりたいからやる面白い探究」にできると思った
閲覧は無料で、会員登録も不要だ。無料公開の終了日は現時点で設定されていないが、配信日や配信内容は変更される場合がある。井庭研究室は今後、学校での活用支援、教員や生徒を対象とした講演やワークショップ、読者調査などを進め、物語を通じて実践を支える方法の研究と制作を続けるという。























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