ニュース

AIでクマを24時間監視、岩手・紫波町の小学校2校で実証

クマを発見するとメール通知のほかに職員室の回転灯で警告(出典:株式会社ゼロフィールド、以下同じく)

 株式会社ゼロフィールドは、AI鳥獣対策システム「モリフクロウ」を岩手県紫波郡紫波町の紫波町立西の杜小学校と紫波町立日詰小学校に設置し、クマの早期発見および安全対策を目的とした実証実験を開始したと2026年10月6日に発表した。

 実証実験では、学校周辺に設置したカメラで24時間監視を行い、カメラ映像からAIがクマを自動判定。クマを検知した場合、関係者へメールを通知し、職員室の回転灯で警告を実施。山林に近接する西の杜小学校では、屋外の撃退装置による音や光を用いた忌避刺激を行う。

カメラを設置してクマを24時間監視
職員室には回転灯があり、発見時には点灯して警告する
西の杜小学校では、音や光を用いた忌避刺激を行う

 このシステムは、「人がクマを目撃してから対応する」対策の補完とし、AIがクマの接近をいち早く発見して通知、撃退する一連の仕組みを構築することで、安全確保につながる初動対応の実現を目指す。さらに、AIを活用したクマの早期検知などの有効性を確かめ、鳥獣被害を課題とする全国の自治体や教育施設への展開を目指す考えだ。

実証フロー図

 実証実験開始にあたって、秋田県立大学 木材高度加工研究所 教授の野田龍准氏が現地に立ち会い、カメラの設置場所や、音や光を用いた忌避刺激について助言、運用方法の調整を行ったという。

 なお、岩手県内ではツキノワグマの出没が相次いでおり、紫波町では2026年4月だけで21件のクマ目撃情報が寄せられ、赤沢地区では2件の人身被害が発生した。実証実験を行う西の杜小学校、日詰小学校の周辺でも去年から今年にかけて目撃情報があり、児童や教職員をはじめとする地域住民の安全確保が課題になっている。